専任教員

Professor

神井 弘之教授 国際情報専攻 国際(関係)・政治コース
令和6年度募集教員

担当科目(前期)
組織倫理論特講
地方共生論特講
特別研究
担当科目(後期)
現代政治学特殊研究
特別研究指導

専門分野

地域活性化研究,食料・農業・農村政策研究,フードシステム研究など

特別研究の研究領域

地域活性化,なかでも農山村地域の振興,農業・食品産業の振興,食料・農業・農村政策を対象にした研究を行います。また,持続可能な社会の構築のために欠かせない自然資本(森林,農地,河川など)のマネジメントについても研究対象とします。

特別研究の指導及び研究上のポイント

本特別研究の受講対象として,社会人経験のある院生の皆さんを想定しています。具体的な事例の情報を数多く持っておられる院生の皆さんに,もっとも重視していただきたいのは,的確な問(リサーチクエスチョン)を立てることです。学術的な考察を深めていく際に必要不可欠な概念の明確化,理論の組み立てのための足場を固めていただくため,しっかりとコミュニケーションをとって行きます。

特別研究の進め方

まずは,問題意識の明確化と問題設定を行うために,対話型の指導(オンライン中心)を行います。続いて,院生の皆さんが,理論・先行研究の調査,概念の明確化,分析枠組の検討等を行って研究計画を作成できるよう,指導します。この際,並行して,基礎的な文献を用いて,社会科学の研究を行う際のリサーチデザイン,標準的な方法論等に関する知識の修得を支援します。

この後,院生の皆さんが,研究計画に則して,自ら計画的に調査・分析を実施し,論文の執筆作業を進められるよう,指導します。時間的制約の中,着実に論文執筆を進めるため,節目節目で,論文構成案の報告,論文草稿の中間報告等の機会を設け,修士論文の完成を支援します。

指導・研究における特色、プロフィール

社会経験が豊富な方であればあるほど,実務で効果的なペーパーを作成する流儀と学術的な論文を作成する流儀との違いに戸惑われることが多くなるかもしれません。地に足の着いた問題意識を大切にしながら,院生の皆さんが「巨人の肩の上に乗り」,具体と抽象の間を往来することによって,学術的な考察を深めていただけるよう,サポートして行きます。私自身が,実務家(行政官)として社会課題解決に向けた研究活動に取り組み,悪戦苦闘して来ましたので,その経験を活かして,院生の皆さんのお役に立てればと考えています。

主な学歴

1991年 東京大学法学部卒業
1996年 ミシガン大学公共政策大学院 修士課程修了(Master of Public Policy)
2016年 博士(学術)三重大学 論文博士

主な職歴

1991年 農林水産省入省
2002年~2006年 三重県 マーケティング室長等(地産地消,地域ブランド推進,食と観光の連携などを担当)
2007年~2012年 農林水産省 フード・コミュニケーション・プロジェクトチームリーダー,食品企業行動室長(食への信頼向上に関する官民協働企画,食品産業とのネットワーク形成,工場監査項目,商談会シートなどの標準化,コンプライアンス対策などを担当)
2012年~2015年 政策研究大学院大学 特任教授/農業政策コースディレクター(地方自治体職員を主な対象とする新たな修士課程(農業政策コース)の立ち上げ,運営などを担当)
2015年~2017年 農林水産省 食品製造課長(食品メーカー支援,JAS法改正,食品安全マネジメント規格の普及などを担当)
2017年~2019年 農林水産省 統計部管理課長(農林水産統計の取りまとめ,新技術を用いた統計手法の革新検討などを担当)
2019年~2021年 農林水産省大臣官房審議官(消費・安全局担当)(家畜伝染病予防法改正,植物防疫法見直し,動植物検疫国際交渉,農薬規制などを担当)
2022年~ 政策研究大学院大学政策研究院シニア・フェロー(自然資本のマネジメントに関する研究会の企画・運営を担当)
2023年~ 日本大学大学院綜合社会情報研究科 教授

主な著書

『イノベーションの未来予想図 ―専門家40名が考察する20年後―』 (共著)創成社,2021年
『農業経済学事典』(共著)丸善出版,2019年
『食の信頼問題の実践解 -フードシステムにおける協働のデザイン-』(単著)農林統計出版,2016年,(2017年日本フードシステム学会 学会賞(学術賞)受賞)
『日本フードシステム学会の活動と展望』(フードシステム学叢書第5巻)(共著)農林統計出版,2016年
『食の安全・信頼の構築と経済システム』(フードシステム学叢書第2巻)(共著)農林統計出版,2016年
『「食への信頼見える化計画」進行中! フード・コミュニケーション・プロジェクト→2011』(単著)鶏卵肉情報センター,2012年

主な学術論文

「生態系サービス評価に向けたデータ集積と統合化に関する研究」(共著)農業農村工学会誌『水土の知』90巻9号,2022年
「生態系サービス概念による農業・農村政策のリフレーミング」(共著)農業農村工学会誌『水土の知』89巻11号,2021年
「なぜ今,生態系サービス研究なのか‐「見せる化」で国民起点の農業・農村政策を‐」(単著)『農林水産政策研究所レビュー』99号,2021年

教員インタビュー

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