インタビュー

Interview

橋口 泰一准教授 人間科学専攻 スポーツ科学コース

先生の研究テーマについてお聞かせ下さい。

研究テーマは,スポーツ心理学という学問を軸に,スポーツ競技者のスポーツパフォーマンス向上のための研究,コーチの成長やコーチングスキル向上に向けた研究,パラスポーツ(障がい者スポーツ)の心理的競技能力向上に関する研究を行なっています。最近では,パラスポーツに関わるコーチの方々が,どのようにコーチとして成長がなされるか,またその指導観について調査・分析を行なっています。パラスポーツの競技力向上,特にコーチの言語指示等に焦点化して行っています。パラスポーツをコーチングすることで,様々な気づきや学びが予想されます。これらの研究成果を還元することで,パラスポーツのみならず,いわゆる健常者のスポーツコーチングに活かすための提案と構築を目指しています。
現在では,選手への心理サポート,日本スポーツ協会コーチ・ディベロッパー(育成者)としての活動を通して,私自身も多くの刺激や学びの機会をもらっています。

先生の経歴について教えてください。

私自身がこれまで競技を行う中で,緊張や不安といった心理的な課題への気づきが多くなってきました。その中で,大学時代の「スポーツ心理学」の講義や演習を履修したことで,大きな興味が湧いたことがスタートです。そこから「スポーツメンタルトレーニング」について学び,様々な経験をさせていただきました。それが現在の心理サポートの基盤になっています。
またパラスポーツとの出会いは,中学と高校の教員を経て,日本大学に入職した2006年でした。現在も本学で共同研究をしている先生に誘われてブラインドサッカーを観たのがきっかけです。それからブラインドサッカー日本代表を始め様々な競技団体やパラアスリートの心理サポートに関わるようになりました。平行して,2006年から日本パラリンピック委員会の事業として,強化指定選手の心理検査や心理講習などのサポートに携わることになりました。その縁で,ロンドン2012パラリンピックからリオ2016,東京2020,北京2022の日本代表選手団に心理サポートスタッフとして帯同しました。

インターネットを使った通信教育についてのご感想は?

オンラインでの授業は,コロナ禍で学習形態が大きく代わり,オンライン会議システムを用いた講義やオンデマンド教材を用いた授業を経験しました。また,学内外の会議はもちろん,指導者養成や研修会でも取り込まれました。初めは不自由さやオフラインとの違いに戸惑いましたが,慣れてくるとメリットも多く感じています。例えば,場所や地域性,移動時間の制限がないこと,資料の見やすさ,資料配布のしやすさなどなど,,,授業や会議がオフラインに戻ってきていますが,オンラインのメリット・デメリットがあることに改めて気づきます。これからは,どのような授業,または会議で,オフラインやオンラインが有効なのか,メリット・デメリットも含めその方法や検証していくことが望まれますね。
私自身,過去に他大学ですが,通信教育を受けていた経験があります。当時は,オンラインの体制などなく,課題レポートを提出ことが中心でした。なかなか担当の先生に相談できず,辛かった思い出があります。自主学習だと続かないこともあるかと思います。オンライン上では,インターネットを通して,様々な仲間や教員がいます。研究を進める上で,大いに役立ててもらえればと思います。

趣味,休日の過ごし方は?

休日にも選手のサポート,学会や研修などで家を空けることが多く,,,時間ができたときは,子供のサッカーの試合を観に行ったり,美味しいものを食べたり飲んだりと,気分転換をしています。料理も好きで,緊急事態宣言中などでは,自宅で様々な料理を作りました(居酒屋メニューですが,,,)
また,趣味の延長でスキー競技を行なっているので,冬はスキー場でのトレーニングなんかもしています。その中では,大学関係者や研究者だけではなく,様々な職種の人たちと交流ができるのも楽しいですね。どうしても我々の社会は,同じような立ち位置の人たちと一緒にいることが多くなってしまうので,様々な気づきや発見がある貴重な時間です。

志望者に向けて,一言お願いします

これまでの大学での学びや社会での経験等を活かしていただき,研究面で様々なことにチャレンジして下さい。しかし人は生きている中で,過去の経験やその予測、思い込みなどから「△△は正しい」とか「〇〇であるべき」といった主観的な思考に左右されがちです。「本当に正しいのか」「間違っていないか」と批判的に問いかける客観的な思考が必要となります。おそらく入学された方は,ご自身がやりたいことに対して,研究面での興味関心があるかと思います。まだ漠然かもしれません。なぜ研究をするのか,誰のための研究なのか,アウトカムを明確にして進めていただければと思います。そして,大学院での学修や研究は,自ら学び,主体的に課題を探究していくことだと思います。仮説の構築,検証,研究成果の還元を通して,自分の考えが本当に正しいのか,自問自答し,学修して下さい。そのような学生を,しっかりとサポートします。

教員プロフィール