専門分野
コーチング学
特別研究の研究領域
コーチング学とは「体育・スポーツの指導実践に関する研究」を行う学問分野であり,個別科学の研究成果を評価し統合して,実践指導に活かす役割が求められます(朝岡正雄:体育学におけるコーチング学の役割,コーチング学研究29,5-11,2016)。
このことから,先ず自身のスポーツキャリアを振り返り,先行研究を精査した上で体力面,技術面,心理面等,実践指導に関わる問題を提起します(研究の仮設を構築)。その問題を解決するための研究方法を運動生理学,スポーツ心理学等の個別科学領域から選択し,得られた研究成果を実践指導に適用する方法について,さらに検討を進めるのがコーチング学の研究領域になります。
特別研究の指導及び研究上のポイント
コーチング学研究は「研究成果を実践指導に適用」するところまで,継続的に検討することであり,例えば研究成果をアスリートやコーチに解り易くフィードバックするまで,研究を継続することが求められます。すなわち,自身のスポーツキャリアだけでなく,先行研究を精査した上で問題を提起し,個別科学領域における研究方法やデータ処理方法を学修すること,さらに研究成果を実践指導に活かす学修が課題となります。
特別研究の進め方
基本的にはレポート形式,面接指導,ゼミ生間のプレゼンテーション等により,研究を進める意向です。また可能な範疇で夏季,冬季,春季休暇期間を利用し,個別科学領域における研究方法の演習も実施したいと考えています。
1年次前半は先行研究(文献)収集と研究テーマの決定,研究方法の検討,夏季は研究方法の演習,基本的な統計処理方法の学修,研究計画の発表,後半から2年次前半は実験,測定,調査等,研究の実施,およびデータ分析,夏季の中間発表を経て,後半は論文執筆(修士論文提出)を想定しています。
主な学歴
1980年3月 日本大学文理学部体育学科卒業
1983年3月 日本大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了(文学修士)
主な職歴
2002年2月 日本大学松戸歯学部助教授:保健体育
2008年4月 日本大学松戸歯学部教授:総合口腔医学講座
2011年4月 日本大学松戸歯学部教授:教養学講座
2016年4月 日本大学スポーツ科学部教授
2017年4月 日本大学大学院総合社会情報研究科教授
主な著書
2012年 『高地トレーニングの実践ガイドライン-競技種目別・スポーツ医科学的エビデンス-第3章スキー競技クロスカントリーの高地トレーニング』(共著)
2008年 『コーチと選手のためのコーチング戦略-第2章コーチング哲学とコーチング行動-コラム 現場に役立つスポーツ科学』(共著)
主な学術論文
2013年 『Motion analysis of cross-country skiing at the 21st Olympic Winter Games Vancouver 2010 and all-Japan ski championships』Science and Nordic Skiing Ⅱ,95-101(共著).
2012年 『高地トレーニング合宿におけるトレーニング効果と圧受容器反射機能の関係』日本衛生学雑誌67-3,417-422(共著).
2008年 『特集スピードを生み出すからだの動き クロスカントリースキー-腕を使って速く滑る-』体育の科学58-11,788-793(単著).