専任教員

Professor

田中 堅一郎教授 人間科学専攻 心理学コース

担当科目(前期)
人間科学特講
産業・組織心理学特講
調査分析特講
特別研究
担当科目(後期)
産業・組織心理学特殊研究
特別研究指導

専門分野

産業・組織心理学,社会心理学

特別研究の研究領域

組織や職場での不公正・不公平感の諸要因とその心理学的影響を中心とする研究テーマ。
1. 従業員が職場で行う自発的な役割外行動 2. 公平(あるいは不公平)な処遇が従業員の行動に及ぼす影響 3. 公正な人事評価を阻む心理的バイアスの種類とその対処方法(多面的観察評価法など) 4. 職場における従業員の問題行動(職場いじめ,セクシュアル・ハラスメントを含む) 5. リーダーシップについての心理学的研究

特別研究の指導及び研究上のポイント

研究テーマがどのようなものであっても,心理学の基礎知識や基本的な研究方法の習得は欠かせません。したがって,2年間はだいたい以下のような計画で研究を進めるとよいでしょう。1年次の前半では,研究テーマに必要と思われる心理学研究法を学習してください。後半では,自分の研究テーマに関連する論文の収集を行ってください。論文の入手法も適宜教えます。論文の収集は,研究テーマに関連した数多くの文献にあたることが望ましいでしょう。研究テーマに問題や修正が生じたときには,個人面談か随時e-mailで相談しながら進めます。2年次の前半では,具体的な研究計画の作成と実験・調査などのデータ収集を行ってください。後半でデータの分析を行い,論文執筆に取りかかります。この際,論文の書き方については,坂口典弘・山本健太郎『心理学レポート・論文の書き方演習課題から卒論まで』(講談社)が必読です。データ分析については,論文作成に必要な統計的手法を自分で修得しなければなりません。

特別研究の進め方

基本的にはネットワークによる対話を活用しますが,面接指導も実施したいと思います。計画の詳細は以下のとおりです。
1年次(前半):具体的な自分の研究テーマの決定。研究方法を決め,研究方法についての学習。同時に,関連文献の収集。
1年次(後半):論文作成に必要な実験・調査計画を作成。
2年次(前半):研究テーマと研究計画の再確認(計画の一部修正も可)。実験・調査などのデータ収集の開始。統計的分析方法の学習。
2年次(夏期):ゼミ合宿の開催。中間発表を行う。
2年次(後半):データの分析。論文執筆。草稿のチェック,最終稿作成。

主な学歴

1985年 日本大学文理学部心理学科卒業
1987年 日本大学大学院文学研究科 博士前期課程心理学専攻修了
1992年 日本大学大学院文学研究科 博士後期課程心理学専攻修了,博士(心理学)取得

主な職歴

1989年 日本学術振興会特別研究員(DC)
1992年 東北女子短期大学 専任講師
1994年 常葉学園浜松大学国際経済学部 専任講師
1998年 浜松大学国際経済学部 助教授
1999年 広島県立大学経営学部経営学科 助教授
2003年 日本大学大学院 総合社会情報研究科 助教授
2007年 日本大学大学院 総合社会情報研究科 准教授
2009年 日本大学大学院 総合社会情報研究科 教授

主な著書

1996年 『報酬分配における公正さ-社会心理学的考察-』風間書房(単著)
1998年 『社会的公正の心理学 心理学の視点から見た「フェア」と「アンフェ
     ア」』 ナカニシヤ出版(編著)
2004年 『従業員が自発的に働く職場をめざすために』ナカニシヤ出版(単著)
2007年 『臨床組織心理学入門 組織と臨床への架け橋』ナカニシヤ出版(編著)
2008年 『荒廃する職場/反逆する従業員 職場における従業員の反社会的行動につい
     ての心理学的研究』ナカニシヤ出版
2019年 『産業・組織心理学エッセンシャルズ 第4版』ナカニシヤ出版(編著)
2021年 『自己概念から考えるリーダーシップ-リーダーの多面的自己概念と発達に
     関する心理学的研究発達に関する心理学的研究-』風間書房

主な学術論文

1999年 ”Judgment of fairness by just world believers.”Journal of Social Psychology
      Vol.139,No.5
2002年 「日本版組織市民行動尺度の研究」
      『産業・組織心理学研究』15巻2号
2005年 「日本版組織機能阻害行動の測定尺度の開発」
      『経営行動科学』18巻1号
2007年 「職場の迫害が従業員の職務行動および心理的・身体的側面に及ぼす影響」
      『産業・組織心理学研究』21巻2号
2012年 「ジェンダー・ハラスメント測定尺度の等価性の検討
      ―共分散構造分析による平均構造・多母集団同時分析を用いた検討―」
      『応用心理学研究』38巻2号
2013年 “Organizational citizenship behavior in contemporary workplaces in Japan.”
      Japan Labor Review, Vol.10, No,3
2020年 「職場における向社会的行動」 『産業精神保健』28巻特別号
2021年 「自己概念から考えるリーダーシップのあり方 ―R & D部門における
     リーダーはどう育つのか―」 『研究開発リーダー』19巻6号

教員インタビュー

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