インタビュー

Interview

山本 大教授 人間科学専攻 スポーツ科学コース

先生の研究テーマについてお聞かせ下さい。

長年にわたってサッカーのプロ指導者として幼児から大学生までの育成年代の選手を現場で指導するとともに,指導者養成事業にも携わってきました。そのため現場で直接問題となる様々な事象を題材に研究を行っています。その1つが選手を学年で区切る,いわゆる早生まれが不利になる相対年齢効果に関する研究です。近年では「優れたコーチングとは何か」をテーマに,指導中の指導者がどのような指導行動や声がけをおこなっているかを調査しています。

先生の経歴について教えてください。

修士課程を終え,ドイツのケルン体育大学に留学しました。目的はドイツのサッカー指導者のラインセンスを取得することでした。自分自身も選手としてプレーする傍ら,ドイツ人の子どもたちを指導して経験を積みました。帰国後,大学女子サッカー部コーチ,Jリーグクラブのスクールコーチ,ジュニアユースチームの監督や日本サッカー協会が運営するJFAアカデミー福島でサッカーと言語技術の指導に従事しました。また日本サッカー協会公認の指導者養成事業や県協会の選手育成事業にも携わっています。

インターネットを使った通信教育についてのご感想は?

新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が急速に普及したことは,教育の在り方に大きな変革をもたらしたと感じます。学生からのフィードバックにも,オンライン教育の方がより集中できるという好意的な意見もあります。また通信教育の強みとして,いつでもどこからでも学習できるという柔軟性が挙げられています。これは,社会人にとって特に重要で,仕事と学習を両立させる上では時間管理が鍵となります。移動にかかる時間も学習時間に充てることが出来たり,移動時間あるいは隙間時間を活用することが可能なインターネットを活用した通信教育は、学びたいときに学べる環境を提供している点で魅力的です。

オフラインでのエピソードは何かありますか?

指導現場は,選手の表情やちょっとしたしぐさ,あるいはグループ全体の雰囲気など,指導者が感じる現場の肌感覚が重要になります。そういった意味ではオフラインでの指導はやはり欠かすことができません。しかし,例えば録画した試合の動画をクラウド上にアップし,選手各自が好きな時間に確認するなどオンラインの即時性や効率性も,もはや珍しいものではなくなってきています。オンラインの利便性を生かしながら,指導現場に立ち,そこで起きる様々な事象を肌で感じ,疑問を持つことから研究が始まると思います。

趣味,休日の過ごし方は?

休日もほぼサッカーの指導や試合の指揮,指導者養成事業活動をおこなっています。ほとんど休みという休みはありません。ただ「好き」が「仕事」になっているため,不満やストレスはありません。隙間時間を利用してのロードバイクや筋力トレーニングが息抜きです。

志望者に向けて,一言お願いします

「なぜなんだろう,どうしてなんだろう。」,「もっといろいろ知りたいな。」という気持ちを持ち続けてください。失敗も経験,ぜひ思い切ってさまざまなことに挑戦してください。「学ぶことをやめたら,教えることをやめなければならない。」フランスのサッカー指導者ロジェ・ルメールの言葉です。指導者として研究者として我々は学び続けなければなりません。一緒に学んでいきましょう!

教員プロフィール

PAGE TO TOP