インタビュー

Interview

黒田 友紀准教授 人間科学専攻 教育学コース

先生の研究テーマについてお聞かせ下さい。

大学の学部時代のゼミで学んだ米国の教育に関心を持ったことから,卒論以降,米国の公立学校の改革,とくに,優秀性(エクセレンス)と平等を同時に追求しようとする教育の方法・あり方を考え続けています。

また,米国だけではなく,日本とカナダの公立学校における学校改善に関する教育制度や政策について,比較研究を行っています。この数年は,コロナウイルスの関係で海外での現地調査ができていませんが,現地の学校を訪れたり,校長や学校改善を支援するスタッフにインタビューをしたりして,教師の専門性を向上させるための方策などについて検討しています。日本の学校も訪問して,授業研究を通して,すべての子どもの学びを保障するための質の高い授業を追求することと,そうした授業をどのように支えていくことができるか,現場で学ばせてもらいながら研究をしています。

先生の経歴について教えてください。

富山の田舎で育ち,教師か教育に関する研究者になりたいと思って,教育学科に進学しました。大学の学部のゼミで米国の教育に関心を持ち,教育政策・制度の研究を続けたいという思いと,学校の教室の実践に直接携わる実践的な研究を行いたいという思いがあり,その両方を追究したいと思い,大学院に進学しました。

実践的な研究に携わりたい!と意気込んでいましたが,大学院のコースワークとして学校に授業を見に行っても,子どもたちの学びやそこにあるストーリーをなかなか見ることができるようにはならず,苦しかったことが思い出されます。院生の頃と比べると授業での出来事や子どもの学びが見えるようになってきたとは思いますが,今も,日々学校現場から学ばせてもらっています。大学,大学院で指導して下さった先生方や,大学院時代に多くの出会いに恵まれたと思っています。

インターネットを使った通信教育についてのご感想は?

インターネットを用いた通信教育は,いつでも,どこででも学ぶことができるので,とてもメリットが大きいと思います。レポート提出は,専用のサイトからやり取りができるので便利ですし,掲示板機能などで他の院生と交流できるのも刺激になると思います。コロナウイルス感染症の拡大によって,インターネットを使ったオンライン授業が一気に一般的になりました。オンラインツールもより手軽で簡単に使えるようになったことで,どこにいても相手とつながることが可能になりました。困った時や相談したいときにビデオ通話ができるのも便利ですね。しかし,オンラインだけでなく,対面でのコミュニケーションが必要な時もあるかもしれません。ですので,皆さんの都合や希望に応じて,オンラインか対面か,フレキシブルに対応できたらと思っています。

趣味,休日の過ごし方は?

趣味は,スポーツ観戦です。もっとも多く観戦しているのは野球ですが,ラグビーやバドミントンも好きです。テレビで観るのも好きですが,実際に野球場やスタジアムなどに足を運んで,テレビには映らない選手の動きや,自分には絶対にできないような身体能力の高いプレーをその場で観て感じることに喜びを感じます。休日に,大学野球,プロ野球観戦の「はしご」をしたこともあります。疲れていても,選手たちのプレーを見ると,疲れが吹き飛びます。

また,趣味といえるかはわかりませんが,高いビルなどの高いところが好きで,学会や研究等で海外に行くことがあれば,必ずその地域で一番高い建物に登ります(展望台などがあるビルには必ず行きます!)。夜景を見るのも好きですが,地図を見ながら,その地域の街の様子を眺めるのが好きです。地域の特性を少しですが知ることができます。

志望者に向けて,一言お願いします

多くの人が(学校)教育を経験してきたが故に,教育研究は,個人的な経験を超えて研究という形にするのが少し難しい領域かもしれません。しかし,これはなぜなのだろう?と疑問に感じたり,私はどうしてもここが気になる!と思ったりするポイントがあると思います。まずは,それらを大事にして掘り下げてみてほしいと思います。その時に,自分以外の先人たちが,自分と同じように悩み,考えていたのではないかとか,他の国や分野で同じようなことを考えている人はいないかについて調べてみて下さい。また,全く関係のない分野でも,実はつながりがあるかもしれません。知識をつなげ,広げながら,自分の課題を追究してください。多くの方が,仕事をしながら,時間的に制約があるなかで学修していくことになると思いますが,そのなかで自分が納得できるものに全力でチャレンジしてもらいたいと思っています。

教員プロフィール

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