田中 謙教授 人間科学専攻 教育学コース
先生の研究テーマについてお聞かせ下さい。
現在は日本におけるダイバーシティ・インクルージョン社会の発展過程(歴史・現在・未来)を検討するため、主に教育・福祉領域から、その展開過程の特質を明らかにすることを目的に研究を進めています。この目的を達するため、以下の研究課題に取り組んでいます。
①戦後日本における障害乳幼児支援の展開過程に関する研究:
幼稚園等における障害児保育や児童発達支援事業(療育)の歴史と現状に関する分析を通して、小学校就学前の子どもの生活を豊かにする地域での支援のあり方を検討しています。
②戦後日本における言語障害児支援の展開過程に関する研究:
通級による指導の歴史と現状に関する分析を通して、今後の通級による指導のあり方を検討しています。
③まちづくりにおける乳幼児および施設の役割に関する研究:
現在各地域で取組まれているまちづくりの営みの中で、地域の構成主体である乳幼児および施設がどのような役割を果たしているのかを、保育における環境構成との相互性から検討しています。
④保育の環境構成における社会的環境に関する研究:
保育の環境構成における、保育の質向上に資する社会的環境資源の開発と、環境構成に関する保育者の実践知に関して、検討しています。
⑤学校マネジメントに関する研究:
高等学校および特別支援学校における学校マネジメントに関して、特にカリキュラムマネジメントに焦点をあてて、地域振興や教員の実践知に関する検討をしています。
⑥社会的養護に関する研究:
社会的養護における里親支援の充実を図るための行政政策および民間フォスタリング組織(機関)の役割と連携に関して、 :特に研修による学習機会の創出に焦点をあてて検討しています。
先生の経歴について教えてください。
【学歴】
富山大学教育学部学校教育教員養成課程卒業
東京学芸大学教育学研究科学校教育専攻幼児教育コース修了
東京学芸大学連合学校教育学研究科発達支援講座修了
【職歴】
埼玉東萌短期大学保育学科講師
山梨県立大学人間福祉学部人間形成学科講師・准教授
日本大学文理学部教育学科准教授・教授
【委員歴】
山梨県社会教育委員
日本特別ニーズ教育学会理事、日本学習社会学会理事、日本学校教育学会理事
インターネットを使った通信教育についてのご感想は?
放送大学客員教授も務めていますので、インターネットを介して日本、世界中どこにいても学習機会を創り出せる通信教育に大きな可能性を感じています。特に教育、福祉現場で活躍している方々が仕事を継続しながら、本研究科で理論研究にも取組み、実践と理論の往還を楽しんでほしいと期待しています。
趣味,休日の過ごし方は?
趣味はYouTube等の動画を視聴することです。特にYouTuberの東海オンエアさんのファンなので、愛知県岡崎市を観光するのが楽しみです。
志望者に向けて,一言お願いします
ぜひ自分の関心のある研究テーマを大切に、研究活動を通して真理を探究し続ける姿勢で取組んでください。取組み続けることで、新たな知見を創り出す可能性が「0」から「1」になります。ゼミではその学びをサポートしていきます。「開け、夢の扉!」