専門分野
スポーツ医学,整形外科学
特別研究の研究領域
競技スポーツにおけるケガや故障,すなわちスポーツ外傷・障害について,各競技の特殊性を踏まえて,それらの発生原因,病態および予防対策をより具体化し明瞭化することで,結果的に競技力向上に役立つ研究を行っております。そのためには,解剖学的に正しいフォームとはどういったものかを解明し体系づけることが大変重要です。
また,近年の超高齢化社会における一般スポーツの位置づけとして,健康寿命をのばす,つまり筋肉・骨・関節といった運動器の障害により生じる寝たきりや要介護状態を改善・予防するために,スポーツがどのように役立つのか,われわれの日常生活におけるスポーツの意義や有用性について研究しています。
特別研究の指導及び研究上のポイント
スポーツ医学の分野における研究を進めるには,人体のしくみや運動生理,機能解剖の基礎的知識を身に付けておく必要があります。また競技種目によってスポーツ外傷や障害の内容がかなり異なるので,競技特殊性についても理解する必要があります。競技レベルや年齢,性別,そして競技者が目指している目標によっても研究内容・結果が大きく違ってくるため,これらも十分に考慮しながら,競技力向上とスポーツ医学の関係について指導・研究していきます。
特別研究の進め方
基本的にはリポート形式やネットワークを用いた対話形式で研究を進めますが,研究内容によっては,フィールドワークやメディカルマネジメントとしてスポーツ現場におけるメディカルケアへの帯同時にアンケートや計測実験を行ったり,実際の臨床現場における介入実験や測定・調査などを行ったりして,特別研究を進めていきます。
主な学歴
1990年 日本大学医学部卒業
1996年 日本大学大学院医学研究科博士課程修了,学位取得
主な職歴
1990年 6月 日本大学医学部整形外科学教室入局、日本大学板橋病院助手
1991年 1月 駿河台日本大学病院助手
1997年 7月 本庄総合病院整形外科医長
1999年 7月 駿河台日本大学病院助手
2001年 1月 駿河台日本大学病院救命救急センター医長
2001年 4月 駿河台日本大学病院整形外科医局長
2002年 5月 本庄総合病院整形外科部長
2014年 7月 本庄総合病院副院長
2016年 4月 日本大学スポーツ科学部教授
2017年4月 日本大学大学院総合社会情報研究科教授
主な著書
2001年「低反応レベルレーザーと直線偏近赤外線」小川節郎編,真興交易(株)医書出版部(共著),
2000年「半導体レーザーによる疼痛治療ガイドブック」劔物修編,メジカルビュー社(共著)
1996年「膝前十字靱帯再建術 “腸脛靭帯”」,四肢スポーツ外傷の手術的治療,林 浩一郎 編,メジカルビュー社(共著)
1994年「新図説臨床整形外科講座10 骨系統・代謝疾患」山本吉蔵編,メジカルビュー社(共著)
主な学術論文
2020年「日本大学スポーツ科学部の1期生におけるアンチ・ドーピングに関する意識・知識調査」.スポーツ科学研究 4;3-8
2019年「アスリートの柔軟性に対する低反応レベルレーザー治療の効果」,日本レーザー治療学会誌2019 vol.18;13-17
2019年「大学陸上競技部員におけるスポーツ傷害の疫学的研究」,スポーツ科学研究3;11-17
2016年「男子プロゴルファーにおける障害・外傷とその管理」,臨床スポーツ医学Vol.33,No.3;256-262
2012年「小児疾患の診断治療基準:骨端症」,小児内科,Vol.44;840-841
2011年「Association between intercondylar notch narrowing and bilateral anterior cruciate ligament injuries in athletes」,Archives of Orthopaedic and Trauma Surgery, Mar.131;371-376
2008年「プロゴルファーにおけるスポーツ障害の管理について」,本庄市児玉郡医師会誌, No.57;45-48
2007年「スポーツによる両膝ACL損傷例の顆間窩横径比に関する検討」,膝31(2);253-257
2004年「スポーツの痛みとレーザー治療」ペインクリニック,25(16);754-763
2003年「スポーツ選手の腰椎椎間板ヘルニアに対する低反応レベルレーザー治療」,整形・災害外科,46(10);1195-1199
2003年「低反応レベルレーザーによる腰痛治療」骨・関節・靭帯16(8);957-961
2002年「新鮮膝ACL損傷に対する保存療法と一次修復術のMRIによる評価」日大医学雑誌61(11);387-389
2002年「整形外科領域の痛みに対する低反応レベルレーザー治療の効果」整形外科最小侵襲手術ジャーナル,Vol.23;9-14
1999年「スポーツ外傷による膝ACL・PCL損傷を含む複合靭帯損傷の治療について」診断と治療社,Vol.20;44-47
1995年「運動強度の違いが成長期ラットの骨成長に及ぼす影響-骨強度からの検討-」,日大医学雑誌54(12);756-764
1995年「最近経験したスポーツによるSLAP Lesion」,臨床スポーツ医学12;449-454
1994年「腰痛を有するスポーツ選手の体幹筋力トレーニングについて」,日本整形外科スポーツ医学会雑誌,14;377-386
1994年「パンチによるMP関節包断裂の2例」, 関東整形災害外科学会誌25;355-359
1992年「骨盤異常に対する三次元表面再構成法(3D-CT)の有用性」,埼玉医学会誌27;399-404