博士課程修了から5ヶ月が経過した2008年8月の今、世の中は、北京オリンピックでの柔道、水泳、レスリング、ソフトボールなど、日本選手の活躍に沸いています。
このような中で、博士論文奮戦記をどのように書けばいいかと、悩んでいました。
すると、オリンピックでメダルを取ることと博士の学位を取ることは共通点があるに気づきました。
それは、@いい指導者(先生)に出会うこと、A血のにじむような努力をすること、B努力に耐えられるだけの体力・精神力があること、C家族等の理解・応援があること、D運を引き寄せるということです。この5点が満たされた時に、メダルも博士の学位も取れるのではないかと思います。
ただ、この5点は自分ではどうしようもないこともありますので、ここでは、自分でコントロールできる努力することについてお話したいと思います。
この3年間で一番苦しかったのは、博士論文提出前の4ヶ月でした。まさに去年の今頃が肉体的にも、精神的にも最も厳しい時期でした。平日は朝4時に起床し、土日、夏休みは一日、図書館のパソコンルームで論文を書くという生活が続きました。博士論文の締め切りである10月末が近づくにつれて、家庭環境も悪化、仕事も忙しさを増すという状況になり、何回かもうだめかと思うことがありました。
そんな時にはいつも「必ず博士論文を締め切りまでに書き上げられる」ということを自己暗示のように自分に言い聞かせていました。
博士奮戦中の皆さんは、仕事、家庭を持ちながら、驚異的な努力を積み重ねていると思います。研究の質が高ければ高いほど、より多くの努力が求められます。もっと、努力しろと言われてもこれ以上できないというくらいがんばられていると思います。
でも、本当の勝負は、これ以上がんばれなくなった時、その壁をどう打ち破るかだと思います。
壁の打ち破り方はそれぞれあると思いますが、その根本になるのは「決してあきらめない!!」という気持だと思います。
「決してあきらめない!!」という気持があれば、きっと壁は破れると思います。
博士奮戦中の皆さん、今、とっても苦しいと思いますが、「決してあきらめない!」という気持で博士という金メダルをゲットしてください。
最後になりましたが、メダルを取ることとと博士の学位を取ることの共通点である「いい先生に出会うこと」について、能力の足りない私をここまで引き上げてくださった、小松憲治先生、長谷川啓之先生、佐々木健先生、乾一宇先生をはじめ、諸先生方に、心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。