皆様に感謝
博士後期課程・総合社会情報専攻 2期生・修了 田部 俊充
3年間。2004年4月に入学し,2007年3月に修了するまで,全力疾走で100メートルを駆け抜けたような達成感を感じています。北野秋男先生の門をたたいて,快く引き受けていただき,博士後期課程の試験を受けて,入学の許可を得て,それから3年間・・・。3先生方の課題レポート計12本,学会誌2本その他論文作成,博士論文本体の作成,中間発表会の準備,と目まぐるしい日々が続きました。それは今思い返してみると,非常にバランスのよいプログラムで,もちろん大変だったけど,有意義な3年間であったと心より感じています。
まず,主査の北野先生,副査の佐々木先生,宮本先生,そして,発表を聞いて多くのコメントをして下さった総合社会情報研究科の先生方に御礼申し上げます。半年に1度の発表会,というペースは仕事をしながら取り組んでいた私にとっては,ぴったりなペースでした。そして,北野ゼミの合宿での8月と3月の発表。北野先生をはじめ院生の皆様に聞いていただき感想や励ましを言っていただくのが,とても楽しみで張り合いでもありました。小笠原先生からも有意義なコメントもいただき,自信がついたときもありました。発表を聞いていただいたおかげで,博士課程に入学してから入った学会での発表にも安心して立ち向かうことができました。きっとこのような機会でもなければ新加入の学会での発表や投稿なんていうチャレンジ精神も生まれなかったと思います。
荒木正純先生の「文学・文化交流特殊研究」では,明治期日本においての言語の受容について,「抽象的な語よりも,むしろ現実的な物を指示する語を選んで,その語の受容について可能な限りの調査によって報告すること」という課題でした。この課題を解決するにあたって,荒木先生からは参考になるものを教えていただき,また,最新のデジタル・アーカイブの情報も教えていただき,視野が広がりました。私は,リンゴ,キャベツ,ポルトガル,差別用語の4つの課題に取り組みましたが,非常に興味深い結果が出ました。そして,今後の新たな研究課題が見つかりました。現在の研究が一段落したら是非新しい課題にチャレンジしてみたいと思っています。
私は現在47歳。職場でも中堅,子育て真っ盛り,そして,介護,自分自身の健康問題などなど。いろいろありましたが,それら一つ一つ,自分なりに一生懸命取り組んだつもりです。それでも,やはり,特に家庭では迷惑のかけ通しでした。周囲の理解があっての3年間だったし,心より「感謝」です。そして様々な困難を乗り越えたことこそ自分にとっての一番の学びであり,成長であったな,と感じています。最後になりましたが,社会人も入学できる博士後期課程を作っていただいた日本大学当局の方々に,深く御礼申し上げます。