学位取得に向けて

博士後期課程・総合社会情報専攻 2期生・修了 立石 佳代

まず自分の健康管理

 学修を行ううえで、自分の健康を良好に維持しなければならなかった。十分な睡眠をとることは困難であったが、規則正しい生活で健康管理に注意をした。疲れやすい暑い季節には、適切な栄養と適度の運動、休養を心がけた。風邪の季節には、こまめに手を洗い、うがいを行った。室内の空気が乾燥していると、粘膜の抵抗力が弱まり、ウイルスが繁殖しやすくなるので、室内の空気の乾燥を防いだ。風邪などひいて、寝込むことなどできない。ノロウイルス感染症も流行していたので、電車に乗るときなどはマスクをし、人混みや繁華街への外出はできるだけ避けるようにした。
 博士課程の3年間は、風邪などの病気もなく、健康に過ごすことができた。困難なことでも、最後まで成し遂げる気力と体力だけは養われたように思う。不規則な生活や偏食や運動不足、また精神的なストレスが溜まると、身体の抵抗力が低下してしまう。学修を行うには、まず規則正しい生活で、心身ともに健康に過ごすための自己管理が必要であった。

研究遂行の成果を上げるための目標管理

 博士課程での3年間、研究遂行の成果を上げるための目標管理を行った。入学してすぐ、研究遂行の成果を上げるための目標を設定し、それを達成できるように、研究計画書と論文作成計画書を作成した。だが、目標設定や計画立案をどんなに検討しても、実行に移さないと何ら価値をもたらさない。目標遂行のプロセスを計画(plan)、実行(do)、評価(Check)、改善(Action)により進め、研究遂行の成果を上げるようにした。
 また、博士論文提出の条件として、申請の時点で、学術雑誌にいくつかの論文が受理されているという業績が必要であった。ジャーナルの投稿論文スケジュールをこまめにチェックした。投稿論文は、「研究の独創性」、「学術的インプリケーション」、「実務的インプリケーション」、「文献レビューの充分さ」、「内的整合性または検証方法の妥当性」などから、厳しく評価される。論文受理までに、相当な時間がかかるため、早めの準備が必要であった。
 研究の業績を積み重ねることで、博士論文の執筆を進めることができた。論文を完成させ、努力が報われたことへの安堵感はあるが、これからも研究業績を積み重ねていきたいと思っている。

 学位取得に向けて、健康管理と研究遂行の成果を上げるための目標管理をしっかりと行った。しかし、病気の家族を抱え、精神的にも肉体的にも疲れ果てた時期もあった。これを乗り越えられたのも、恩師の暖かくも厳しい励ましと、支えたくれた人々がいたからであった。




 
   
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