楽しかった \(^O^)/ 大学院生活
国際情報専攻 田尻 邦宏
思えば私の大学院生活は、全ての「修士論文奮戦記」を印刷してファイルしたことから始まりました。研究の進め方、仕事と研究の両立方法等、先輩方の貴重なアドバイスを参考に2年間を楽しく有意義に過ごすことができたと思います。
今、この文章を読まれている皆様には、できれば全ての奮戦記に目を通すことをお勧めします。自分にあったノウハウに出会えるはずですよ。
では、私の2年間を紹介します。
【リポート作成】
1年次に20本、2年次に4本、都合24本のリポートを作成しました。
指定の教材図書、参考図書全てを読むことは最低限の基本です。その上で、自分で選んだ参考書籍を1リポートに付き2〜12冊程度読みました。読んでいるうちに論点が整理され自然と筆が進んだように思います。他の科目でも役に立つ書籍も多く、修士論文にも直接・間接に役立ちます。とにかく本を読むことをお勧めします。私は2年間で170冊以上は読んだと思います。
尚、参考図書については書店で手に入れにくい書籍もありましたが、インターネット(Amazon・eBOOK-OFF等)や図書館で全て入手できました。
また、100円ショップで書類立てを沢山買って来て、リポートや修士論文等の、参考となりそうな新聞・雑誌の切り抜きや文献のコピーを分類して入れるようにしていました。2年次に履修する予定の科目分も含めて、手当たり次第に収集したものですが、実際リポートを書くときには大変役に立ちました。
加えて、インターネットで検索した情報は鮮度もあり、リポートに厚みをもたせることに役立ったと思います。ただし、ネット上の情報は玉石混交ですので、きちんとしたものを見分けて利用して下さい。
リポートは与えられた課題によって学習するものです。修士論文のように自分の問題意識を追及するものと異なり、なじみの薄い分野における体系的な知識の習得を目指すものだと思います。これまで考えたことが無かったような事柄について熟慮するよい機会となりました。初めはとまどいもありましたが、慣れてくると楽しんで執筆することができました。
【修士論文】
私は、職業上持っていた問題意識を修士論文のテーマとして入学を志しましたので、入学のだいぶ以前からある程度の参考文献は収集していました。論文のテーマが地方(鹿児島県)の産業振興を目指した実証研究でしたので、特に地方紙を中心に新聞2誌(地方紙・日本経済新聞)を丹念に読み、関連記事を収集し続けました。
また、書籍はインターネットや図書館で検索して入手し、研究論文も当大学院の図書館データベースサービスや、CiNii(論文データベース、有料)、地元の大学図書館等を活用して集めました。
相当な数の資料を集めたことにより、論文の方向性が自然と定まってきたし、実証性を高めることもできたのでは思っています。
尚、情報収集についてはインターネットが便利で手っ取り早いものではありますが、地方をテーマにしているだけに、県内各地に実際に出向き自分で直接収集したもの(写真・インタビュー等を含む)が論文を構成する上で大変重要になったということを付け加えたいと思います。
論文執筆のスケジュールは自分で時間配分して行なえばいいと思います。しかし、2年次の10月に実施される「修士論文中間発表会」は是非参加して下さい。そしてこれを目標にある程度まとめ上げることを目指して下さい。多くの方から貴重なご意見、ご指摘をいただくことのできる素晴らしい機会となります。私はここで論文の方向性が最終的に固まりました。そして、最終口頭試問のリハーサルとしても精神的な自信につながります。
【ゼミ】
私は地方在住ということもあり、集合ゼミには1回も参加できませんでした。しかし、先生に出張地方ゼミを複数回行なっていただき、親身のご指導をいただくことができました。金銭的にも時間的にも大変助かりました。また、仕事で出張した機会に研究室にお邪魔してご指導いただいたこともありました。
尚、サイバーゼミは各地に散らばっている学生が居ながらにしてゼミに参加できる仕組みであり、すばらしいものだと実感しています。参加できなくても後で記録を見ることはできますが、Liveに勝る楽しみはないと思います。
【二足の草鞋】
当大学院で学ぼうと志される方はほとんどが仕事を持って二足の草鞋を履かれる方でしょう。私は、修士号取得という初志を貫徹するため毎日勉強時間を取るように心がけました。結局、残業のある日も、飲み会のある日も、出張中も、休日も、お正月も、1日も欠かさず勉強することができました。「継続は力」なりを実感しています。
【最後に】
卒業できたら、当大学院の紀要に論文を掲載する資格が得られるとのことです。2年間で基礎的な一歩を踏み出すことはできたと思いますので、今後は研究を継続して実績を積み重ねて行きたいと思っています。
最後に、皆様が楽しい大学院生活を送れるようお祈りいたします。OBとしてゼミでお会いする機会がありましたらよろしくお願いいたします。