「会社は社員のもの、そしてステークホルダーのもの」

国際情報専攻 8期生 蒲生恵美


 会社は誰のものか。私は「会社は社員のもの、そしてステークホルダーのもの」だと考える。自分や家族の生活をかけて、会社を直接支えているのは社員である。村上ファンド事件をきっかけに、自分の利益のみを追求する株主偏重のあり方を嫌悪する方向に世論は傾き、「会社は社員のもの」という見方が力を得ている。
 事件報道をきっかけに世論が大きく動くことはよくある。世論がひとつに集約しすぎるのは危険だ。多様な意見が共存する中にこそ、健全な判断は成り立つ。会社は社員だけのものではない。老後の生活を株の配当で暮らす予定の株主のものでもあるし、マネーゲームと謗られようとも利益を稼ぐために真剣に会社の業績を分析するトレーダーのものでもある。会社の経営を検討するには、社外の考えを積極的に取り込んでいくことが健全な計画を立てるために必要だ。「会社は社員のものであり、同時にステークホルダーのものである」と捉えることが会社の健全性を保つために重要と考える。

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