2017オープン大学院 in 東京

博士前期課程(国際情報専攻/2年) 林 一将
2017オープン大学院実行委員長を拝命して

 「林さん、今度のオープン大学院は、国際情報が中心でやることになってるんだけど、手伝ってくれない?」
 すべては、私の指導教員、階戸先生からのこの言葉から始まった。夏季スクーリングの懇親会の最中だったように記憶している。別に断る理由もその時点では見当たらなかったので、わかりました、とでも答えたんだろう。
 「ところで7月27日に最初の打ち合わせがあるんだけど、来れない?」  おそらく階戸先生も、無理を承知で訊かれたのかと思う。私は地方で職を得ている身。その日は週末ではないはず。基本的に平日の参加は難しい。だが、私には思い当ることがあった。その思いを確認するため曜日を訊ねると、木曜日だという。
 やっぱりそうだ、東京出張の日だ。開始時間を確認すると、4時スタートくらいかな、という。私の出張場所は大手町で、午後3時半には終わる。何も断る理由がない私は、参加の意思を伝えた。

 そして7月27日、最初の打ち合わせが第2別館であった。担当の先生方以外にも、階戸ゼミ後期課程のお二人も参加していた。
 実行委員長の任命。後期課程のお二人は固辞された。それもそうだろう。当然だ。
 えっ、自分? 自分も修士論文という、“重荷”を抱える身である。仕事だって、そんなに暇じゃない。それに地方在住だ。不安が頭をよぎる。同席していた後期課程の方も心配してくれた。
 でも断った時点で、その打ち合わせ自体が本当の意味で進まないな、と感じた私は、わかりました、と答えた。また、やってみたいという気持ち、そして、ま、何とかなるだろう、くらいの思いもあった。そして何よりもこの7月27日が、偶然にも東京出張に重なるという、“めぐりあわせ”に運命的な思いをひとり抱き、舞い上がってしまっていたことも否定できない。これは“天命”だ。確信してしまっていた。

 それからの約2ヵ月半、まさに怒涛であった。“天命”という思い入れがなければ、投げ出していたかもしれない、とも思う。それもそうだ。冷静に考えれば、志願者として参加した経験はあっても、運営サイドに立ったことはない。ほとんど何も分からないままのスタートだったので、本当に先生方や実行委員をお受けいただいた皆さんに、本当にお世話になった。この場を借りて、お礼申し上げたい。

     
 総合社会情報研究科 階戸照雄教授        日本大学会館第二別館正面玄関

 打ち合わせはサイバーを中心に進められたが、日々の連絡には当然電子メールは欠かせない。必須だ。今回のオープン大学院に関係したメールで、私の個人メールアドレスから発信した総数、537通。オープン大学院専用メールからも含めると、600まではいかなくても、それに近い数字になっているはずだ。となるとそれに近い、もしくは超える数の受信もあるだろう。メールは相手があって初めて意味をなす。ということは、当然お付き合いいただいた関係者の皆さまがいるわけで、いい迷惑だったかもしれない、とも思う。

 時間も限られていたので、できるだけ“省エネ”を心がけた。そして、紆余曲折の末、広報ポスターやホームページを外注することができた。これは、結果的によかったと思っている。
 そして、次年度以降のためにも、極力記録を残すことを意識した。参考にしていただければ幸いだ。

 そしてオープン大学院は、なんとか無事に終了した。聞くところによると、志願相談者人数も前年を上回ったとのこと。ありがたいと思う。しかし同時に、若干のクレームもあったようだ。全て私の責任だ。お詫びしたい。

 終了後、担当の先生方から、ねぎらいのお言葉をたくさん頂戴した。身に余る光栄である。しかしそれは、決して私だけではなく、先生方、日本大学、そして実行委員の尽力のたまものである。そこは強調したい。みなさんのフォローがなければ、決して成り立たなかったと思う。改めてお礼を申し上げたい。

 あれから約2ヶ月がたった。個人的ではあるが、今の思いを書き連ねてみたい。
 まず、普段は接することが少ないであろう他専攻の先生方や修了生、現役生の皆さんと、知己を得ることができた。これは、当大学院と引き続きかかわるであろう私にとって、かけがえのない財産となった。末永くお付き合いいただければ幸いである。
 また実行委員長の大役を仰せつかって以降、今まで以上に一日に何度もメールをチェックするくせができてしまった。そのくせはもう直らないだろう。そして、いまだにオープン大学院専用メールもチェックしている。いつ志願者から、コンタクトがあるかもわからない、と思うからだ。すでに職業病、そして依存症レベルに達しているのかもしれない。

 振り返ってみると、本当にいろいろなことがあった。でも、やり遂げた感はある。 しかしあの日、7月27日、私が実行委員長に任命された日だが、東京出張でなかったらどうなっていただろう、と思いを巡らせたことがある。おそらく階戸先生から、林さん頼むよ、とお願いされて、お受けすることになったんだろう。だけど、今回のような“思い入れ”はなかったように思う。

 そういえば実行委員長として、最後の仕事が残っている。一部の実行委員に実行を約束していたにもかかわらず、まだ果たせていない。引き継ぎ資料がそろってから、と思っていたが、タイミングを逸してしまった。この場をお借りして、その務めを果たしたい。

 それではいきます。

 これをもちまして、2017オープン大学院実行委員会を解散します。

2017オープン大学院実行委員長  林 一将


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