2016オープン大学院in東京
博士後期課程・修了 川原 有加
2016年7月、日本大学第2別館にて「2016オープン大学院in東京」の第一回目の打ち合わせが行われました。それは実行委員をさせて頂くことが決まって数日後のことでした。打ち合わせに集まった実行委員は、ほぼ全員の20人弱と多く、実行委員は第1期生から現役生まで幅広い世代で構成されていることが分かりました。私は6期生ということもあり、これまでにも何度かオープン大学院に参加することはありましたが、ここ数年は参加していませんでした。現役生や最近の修了生の話を聞いてみると、以前のオープン大学院とは内容が少し違っているように感じました。打ち合わせでは、最初に、オープン大学院とは、「1.修了生の学術発表の場」、「2.修了生の交流の場」であり、オープン大学院を一般公開することで、未来の同窓生の確保ができ、大学院が活性化し、社会へ貢献する修了生の輩出へとつながり、さらに修了生としてオープン大学院に参加していく、というオープン大学院の機能を確認しました。
打ち合わせ直後から、実行委員長の村井さんを中心に、manabaのマイコミュニティーを活用した情報交換をしながら、一気に準備が進んでいきました。
まずは、プログラム作成。今年の目玉は、専攻企画とポスター発表です。専攻企画は、ここ数年続いていた専攻ごとに会場を分けて研究発表等を行うのではなく、参加者が共有する時間を過ごせるように、専攻ごとに時間を設け、自由に企画した催しを1つの会場で行うことにしました。また、ポスター発表について、「ポスター発表」という研究発表の方式は、人間科学専攻の方にはなじみのある方が多いようですが、他の専攻ではあまりなじみがないので、参加者を募るために「ポスター発表とは何か」という説明からのスタートとなりました。
7月下旬、ホームページが立ち上がり、ポスター発表の発表者募集が始まりました。今回のポスター発表では、ポスター発表の資料をお送り頂くことで、当日会場に行くことが出来なくても、参加していただくことができるという参加方法も設けました。
打ち合わせは、普段のmanabaのマイコミュニティーでのやりとりだけでなく、サイバーでも行われました。8月下旬には日本大学第2別館を会場とすることが決まり、広報用ポスターとプログラムが公表されました。
9月下旬、会場となる日本大学第2別館の視察を兼ねた打ち合わせが行われました。2ヶ月間準備が進められてきましたが、実際、会場を視察してみることで講演会場やポスター発表のイメージが湧いたのと同時に、開催まであと1ヶ月弱しかないことを痛感しました。最終の準備期間もあっという間に過ぎ、本番3日前にサイバーでの最後の打ち合わせが行われ、いよいよ本番を迎えました。
10月15日土曜日、秋晴れの中、「2016オープン大学院in東京」は始まりました。専攻企画は、国際情報では五十嵐本大学院元教授の講演、文化情報では修了生の松山さんの講演、人間科学では荒関教授と修了生の石津さんの講演でした。現代社会が抱える問題や関心事項に各専攻それぞれのアプローチで迫ったどれも興味深いものでした。
ポスター発表は13名の参加がありました。3階ホールに各人の発表が貼り出され、様々な分野の発表を同じ場で見ることができて有意義でしたし、発表者と来場者の質疑応答もあちらこちらで頻繁に行われていました。
サイバーでは、北海道、東京、大阪、沖縄、そして、イタリアを結んだ大規模なサイバーとなりました。イタリアからは滞在されていた真邊教授から報告をして頂き、遠くにいても共有した時間を持つことができるサイバーの魅力が伝わってきました。進学相談会に来られた方にもサイバーの体験をして頂きました。
口頭発表は、希望者が多数だったため、2会場に分かれ白熱した研究発表が行われました。
同時に行われていた先生方による進学相談会や同窓会による相談会などにも多数の来場者が見られました。また、同窓会からは主に修了生が出版された図書の展示、2017年1月に開講し、本大学院の先生方も講師を務められるJMOOCの講座「文科翻訳入門―日本と世界の文化コミュニケーション」の体験を兼ねた紹介もありました。
締めくくりとなる懇親会では、より親睦を深めることができ、楽しいひとときを過ごすことが出来ました。真邊教授にもイタリアから再登場して頂きました。
こうして、「2016オープン大学院in東京」は大きな事故もなく、無事終了することができました。オープン大学院は、懐かしい先生方や学友たちといろいろな話に花を咲かせながら、積極的に研究活動にも参加できる修了生の「ホーム・カミング・ディ」の役割を果たすのと同時に、修了生、現役生、未来の同窓生との交流ができる貴重な機会であることを改めて感じ、本大学院の誇れる特色であり、魅力であると思います。
最後になりましたが、「2016オープン大学院in東京」は、当初から実にたくさんの方々に支えられ、順調に準備が進めることができ、そして大勢の方々に参加して頂き、大成功を収めることができました。ここで改めて感謝申し上げます。