学びの2年間を振り返って
国際情報専攻 15期生 安田 宗光
現役で寝具の製造に関する仕事に従事していますが、現在伝統的な綿のふとんに代わって、化繊の使い捨ての布団が主流になり、仕事のやり方、進め方に淀み、行き詰まりを感じていました。
そんな気持ちから抜け出すために基礎から勉強をしてみようと思っていた矢先、長男からボケ防止にと日本大学の「通信制大学院」募集の新聞切り抜きを渡され、合同説明会で階戸先生のアドバイスを受けたのが入学の切掛けです。
私は当時76才、後期高齢者です。学校を卒業してから半世紀以上経過した自分にとって、勉強についていけるのか、論文は執筆できるのか、大変迷いはありました。しかし、仕事にすぐ役にたち、昔からやりたかったファミリービジネスを第一線の階戸教授に学べることは大きな魅力で、入学に迷いはありませんでした。
入学後は、サイバーや集合ゼミ、スクーリングなど、同じ志を持った仲間とアットホームな雰囲気の中で、年の差を超えて直接意見を交換できる場があり、悩みを相談できたことは、何よりの励みとなり財産となっています。
論文の執筆は、大変困難を極めました。科目履修と修士論文執筆を同時並行で進めた結果、レポート締め切りの瀬戸際で、再々提出の苦い経験がありました。結果的に、肝心の論文執筆が大幅に遅れることとなり、階戸先生には大変ご迷惑をお掛けすることになりました。私の経験から、一年目は科目履修に集中し、2年時には修士論文に集中するなど、時間の配分を工夫するなどの対策が必要と思いました。大いに反省をしております。
しかし、修士論文の執筆に当たっては、階戸先生のご指導の下に自分の研究を進められたことは、自分の研究活動を高める上で多大なるプラス効果を生み出してくれました。さらに、池上先生のレポートを通じての熱心なご指導は、論文執筆に大きな自信と励みを与えていただきました。修士論文を纏めることができましたのも、諸先生方のご指導のたまものと深く感謝しております。
2年間での収穫は、今後の仕事への取り組み方や人生の重要な局面での判断において、より広範囲な視点で捉えられるようになりましたし、自分で意思決定することの大切さを学びました。もう一つは、人的ネットワークです。つまり同じ志を持った仲間との出会いです。自分の小ささに気づき、励まされ、成長することが出来ました。この年齢になっても「やればできる」という確信がもてたこと、同じ志を持った「真の友人」が出来たことは大変幸せなことであり誇りでもあります。
同期入学の人を見ても、その年齢は20代半ばから76才の私まで、多岐にわたっており、話し始めると話題はたちまち広がり高みに向かいます。多くの方々が私を支えて下さるので、勇気と元気を一杯いただきました。お蔭様で、今でも若返った気持ちで、仕事に毎日専念しています。諸先生方、学友の皆さん、本当に有難う御座いました。