この二年間を振り返って
文化情報専攻 山村 結花
修士課程文化情報専攻に入学して以来、先生方のご指導と、多くの方々のあたたかい助言によって、二年間で修了するという目標を達成することができた。特に竹野一雄教授のゼミでは、現役の学生の方々の他、修士および博士過程をすでに修了されたOBの方々も出席され、様々な研究を発表される中、その知識の豊富さと深さに大変感銘を受けた。私はグレアム・グリーンの作品を研究対象としているが、自分の研究に行き詰まったり、悩んだりした時には、ゼミに出席された方々の研究に対する熱心さに導かれ、皆様から暖かい励ましのお言葉をかけていただいたことで、自らの研究における困難を乗り越えることができた。こうした良い環境の中で、自分が研究を続けられたことに私は心から感謝している。また、竹野教授は、自由な発想を持ってのびのびと研究することを許してくださっただけでなく、迷った時には的確な助言をしてくださった。私は、そのことに対し、自分がいかに恵まれているかということを実感した。
この二年間、毎月行われる竹野ゼミに出席し、「一ヶ月間の研究結果を必ず発表する」ということを自分のノルマと課してきた。その甲斐あって、自分が目標とする期間内に無事修士論文を完成することができた。仕事や家庭における様々な事情、また自分の体調の変化によって、研究を進めていくことが困難な時もあったが、竹野ゼミに出席する楽しさや有意義な時間を多くの方々と共有できることに喜びを感じ、常にゼミに参加したいという意欲をもてたことが、自らの研究心を奮い立たせる最大の力となった。
日々の研究の末、ようやく修士論文を完成できたことは、研究を続ける楽しさと、尊敬できる恩師ならびに良き先輩や仲間との出会い、また、家族や友人の協力や応援を得られたことに対する幸福を私に実感させるものとなった。そして、こうした自らの体験は、さらなる研究を続けていきたいという意欲と願望を、自分自身にもたらす結果となったのである。
今後は、自分の研究を進めていくとともに、私がゼミにおいて経験できたことを、これから入学される後輩の方々にも経験してもらえるよう、少しでも彼らの手助けができればと心から願っている。