スクーリングに参加して
国際情報専攻 14期生 黒澤 学
入学後初のイベントである夏季スクーリングに参加しました。スクーリング参加が卒業要件の一つであること、皆のレポート提出状況を探りに行くこと、という邪まな気持ちで受けに行きました。実際受けてみると、中身が濃く、あっという間の三日間でした。
今回のスクーリングは、人口問題を軸として、多くの先生より講義をいただきました。外部講師として、元国連事務次長である明石康先生、UNHCRの小尾尚子先生に来ていただきました。明石先生は、国連やカンボジア和平等のお話をしていただきましたが、問題解決にあたり交渉術の話が印象的でした。一対一で話をする、相手の本音を聞くといったコミュニケーションが仕事で本当に大事なことだと認識させられました。また、小尾先生は世界の難民問題についてお話いただきました。難民問題の現状を知るとともに、難民を助ける日本企業の存在について知ることができました。自分の勤める会社はどのようなことができるのかを深く考えさせられました。
どちらの先生も世界平和、難民問題等の地球規模の仕事をされており、会社の利益、業界シェアを上げることばかり考えていた自分が恥ずかしくなりました。今後は、何のために会社があるのか、地球人として何をしなければならないか、企業の社会的責任は何かを考えて仕事をしていかなければならないと強く感じております。
毎日頭がパンパンになるほどの情報量でしたが、講義後のハッピーアワーが頭を休ませてくれます。今までお話したことのないような方からお話が聞け、とても有益な時間が過ごせました。
驚くべきことは、スクーリングを終えてからでした。今まで読み飛ばしていた再雇用問題、大卒者の就職難、女性の社会進出といった新聞や雑誌の記事がスルスルと頭に入るのです。どれもこれもスクーリングで勉強した人口問題と関連してきます。勉強したことが、血となり肉となっていることが実感できます。
今までの勉強は、資格取得、入学、卒業のための勉強でした。しかしここでは違います。試験に受かるための、単位を取るための勉強でもない。自分のやりたい仕事に役立つ勉強です。これが当大学院の提唱する生涯学習なのかなと感じます。
後期の国際情報論特講Tでは、人口爆発の状況の中、地球はそれに耐えうるだけの資源を有しているのか等の環境問題が予定されています。そこでどのような問題があるのか、企業はどのようなことができるのかを考えていきたいと思います。
現在大きなプロジェクトを会社で任されており、入学を一年遅らせるか迷ったのですが、入学のきっかけを作っていただいた階戸先生、狐墳先輩に感謝を申し上げたいと思います。
あ、レポートをやらなくては・・・(苦笑)。