眞邉ゼミin名古屋

人間科学専攻 12期生 宇津野裕子

 2010年6月5日、朝10時私は名古屋駅「金の時計台」の下で眞邉先生を待っていました。
 オーッ!新幹線の方から、大きなカメラの入ったバックを引っ張った眞邉先生と、小さなバックを抱えた岩立先輩が、楽しそうに話しながら現れました。行きの新幹線(指定席)で偶然にも岩立さんの隣が眞邉先生だった、とのことです。「おお、何と!」と眞邉先生もびっくりされ、そしてとてもうれしそうだったと、岩立さんからお聞きしました。
 さあ名古屋ゼミだ!・・・と、その前に東山動物園に3人で向かいました。名古屋、特に東山動物園は、私にとって特別の場所です。私は、東山動物園の近くで3才頃まで、住んでいました。しかし父の転勤で東京へ引っ越し、もう二度と行ける機会はないと思っていました。地下鉄東山線で、「東山公園駅」下車、地上に出るとさすが名古屋、6月なのに夏のようなきらきらした日差しが輝いていました。と・て・も・暑いのです。先生方は先に動物園に、私は、汗をふきふき昔住んでいた場所を散策した後、動物園へ向かいました。動物園の正門は、かすかに家族で行った記憶があるように懐かしく、感慨ひとしおでした。動物園で合流すると、岩立さんは冷たいジュースを飲みながら、特にナマケグマに魅せられたそうで「体ぼさぼさ、態度おろおろ、とても印象的でしたよ」と、にこにこ話しておられました。眞邉先生は、話に聞いていた「カメラマンМ」に変身されていました。爬虫類館では、カメレオン、ワニ、イグアナ、ニシキヘビ、ヤバクガエル、夜行性動物では、豚に似ていないツチブタ、もぐら、スローリス、コウモリ、ネズミを見学。スカイタワーに上り、降りてから世界のメダカ館へ。眞邉先生は、いろいろな動物を飼っておられたそうで、赤いまだらが入っているきれいなメダカ、ランプアイを見ると、「カダヤンが語源で、アフリカ産だよ」等と教えて下さり、解説付きでゆっくり見てまわりました。東山動物園見学は、とても充実していました。お昼は、動物園できしめんを食べました。「名古屋名物を一つ食べたね!」と、上機嫌で、しかし動物園でゆっくりし過ぎてしまったので、大急ぎで「HOTERL WING INTERNATIONAU名古屋」へ向かいました。このホテルでもびっくり、フロントマンが、「僕は、日大文理学部心理学科卒です。懐かしくて・・・」と話しかけてくれました。なんと世間は狭いのでしょう。
 3時からホテルの会議室で、石津先輩、土屋先輩、林ゼミ長、1年の渋谷さんが合流され、茨城名物のお菓子、吉原殿中をおやつに食べながら、面接ゼミが開始されました。夕方6時半過ぎの時間ぎりぎりまで討議がなされ、大変収穫の大きいゼミでした。


 この日の夕食は、もう一度地下鉄で名古屋駅まで出て、高島屋名古屋店「加賀屋」に行きました。ここは、修了生で、名古屋にお住まいの田畑先輩が予約して下さったそうです。名古屋ゼミのもう一つの大きな目的は、田畑先輩の、「作曲リサイタル」を拝見する事でした。田畑先輩も加賀屋の会食には合流される予定でしたが、翌日にコンサートを控え欠席されました。田畑先輩は、音楽療法士で、音楽の先生もしておられます。私も同じ仕事をしており、色々お話しを伺いたかったのですが、とても残念でした。しかし、ここのお食事はたいへん美味しく、眞邉先生は何度か召し上がっているようで「ね!美味しいでしょう」と話されていました。
 1年生で名古屋在住の鈴木さんも合流され、話が尽きず恒例の席半分替えで面子が変わると、また話が尽きず、楽しく夜ゼミは続き、お店の方にラストオーダーと言われ解散しました。その後ホテルでも、我々女性陣は、アイスを食べながら話しが尽きませんでした。
 宿泊は、夕食で飲んで話して、朝食も一緒が楽しい所です。翌朝、眞邉先生達は先に朝食を取られていました。私たちの姿が見えると、眞邉先生はさっと場所をこしらえて下さいます。ホテルの朝食はバイキングで、さすが名古屋だけあって、土手煮の鍋や、トーストの横にはあんこがあり、目が丸くなりました。


 朝は8時半からゼミ開始です。1年の杉本さんが北海道から来て合流され、持ってきてくださった「白い恋人」を、10時のおやつにいただきました。それぞれ、抱えている修論の課題を討議できるので、面接ゼミは大変有益です。終了は11時50分の予定でしたが、またまた、予定時間オーバーまでゼミをした後、ホテルをチェックアウトし、有名な栄町へ向かいました。そして、これまた名古屋名物で有名な、ひつまぶしを、「うな文」で頂きました。「うな文」のウナギは、カリッと焼けていて、程よく脂がのりご存じのとおり出汁をかけたりしながら、3杯食べるわけです。


 岩立先輩が、近くの花屋で大きな花束を用意され、今回の名古屋ゼミのビック・イベント、「田畑きみ代作曲リサイタル〜きみの万華鏡〜」を拝見しに愛知芸術文化センターへ向かいました。コンサートは1時からです。ゼミ終了後、記念写真を取り終えホテルを出たのが12時過ぎで、その後昼食でしたから、眞邉先生を筆頭に私たちは満腹のおなかを抱えて、脱兎のごとく会場へ走りました。会場は、300人入る小ホールでした。もう、一杯人が列をなしており、入場が始まった時に到着しました。眞邉先生は大きなカメラバックを引っ張りながら、小走りに入場者の列を横切り、一人先へ進み、姿が消えました。満席になり、田畑先輩のピアノの教え子で、タレントさんをしているという、きれいな女の人が司会者でコンサートが始まりました。すでにカメラマンМは、スタンバイの状態で、会場にいた本職のカメラマンよりすごいカメラを構えて、あちらと思えば次はこちらと、クルクル場所変えながらパチパチとシャッターを押していました。


 カメラマンМに、「受付で、何と言って会場へ入ったのですか?」と伺うと「こんな時は黙って入るのさ!」、えっ?それ本当!!
 コンサートは全曲、自作曲でした。もちろんピアノのソロで素晴らしい演奏をされていましたが、ただそれだけのコンサートではありませんでした。エレクトーンを演奏されて、ピアノとのデュエットあり、指導されているママさんコーラスや、県会議員の方が田畑さんの作曲された歌を歌われ、田畑さんはその歌の伴奏で出演されるかと思えば、フルートの為の曲や大正琴、和太鼓とピアノで演奏する曲も作曲され、コラボレーションされていました。修論で発表された音楽療法の一端も見せていただき、会場全員とハンドベルの演奏を楽しみました。また、韓国のスター、スン・ソンホンが大好きだそうで、捧げる曲を作曲され、韓国へ行きご本人にその曲集をCDにして渡されたそうでした。最後は、田畑さんのご主人もバンドを率いて出演されました。とても温かい、気取らない、楽しいコンサートを楽しむことが出来ました。コンサートは出演者全員で作り上げている雰囲気で、田畑さんのバイタリティーと実行力、交友の広さと深さを物語っていました。私たちは元気をもらい、さらに励まされる思いで帰途につきました。


 仕上げは石津先輩のお勧めで、「名古屋土産ならここよ」と、JR名古屋高島屋、虎屋の「ういろ」を買いに行きました。あっさり風味の伊勢名物で、実に美味しい「ういろ」でした。眞邉先生や、岩立先輩は、朝食にと買い求められていました。私はと言うと、大学院生からおばさんに変身してではなく、化けの皮が剥がれ、近所の方々へのお土産にと買いまくりました。他にも、奥様にプレゼントを求める方やその相談に乗る方等々、ゼミってこんなに楽しい集まりなのかと、改めて思いました。
 一泊二日の短い期間でしたが、名古屋ゼミは、このように勉強あり、お楽しみあり、ご馳走ありの、忙しくも充実したものでした。今回の名古屋ゼミは、ゼミ長の林先輩に、ゼミの会議室、宿泊場所、動物園見学や食事まで全ての日程を企画していただいており、「楽々名古屋ゼミ満喫プラン」と呼ぶにふさわしいものでした。眞邉先生、コンサートをされた田畑先輩、何から何までお世話になった林ゼミ長さん、参加された皆様、お疲れさまでした。そして、本当にありがとうございました。次は、どちらでゼミがあるのか楽しみです。


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