海よりの通信(#01)Re: 自動車業界
――2010年、日本自動車業界経営状態と今後の見通し――

国際情報専攻 6期生・修了 森田 喜芳

 今回のレポートは、従来までの技術動向や販売、そして生産動向などについてのレポートから、収益面での状況について調べてみた結果をレポートする。

1. その内容は自動車メーカーと、主力取引部品メーカーの関係を株価と収益の面で捉えてみた。調査対象は、東証一部上場の企業である自動車製造メーカーと輸送用機器メーカーを対象として、前期末(2010年3月末)の決算規模の状況について調査結果を以下に述べる。

2. 会社としての仕事の結果は、売り上げ&利益、株価、配当で表されるためにその結果を調査した。

3. 同時に、企業内の利益配分については、配当のほかに給与そして福利厚生などが評価のポイントとなるであろう。また、将来の仕事への設備投資、開発投資、環境投資、などがあるが、今回はその件については言及していない。今後のテーマとして別途レポートする予定である。

4. データから言えること。
(1) 売上=添付データを見ると、売り上げではトヨタは18.9兆円で、ホンダは8.6兆円、日産は7.5兆円であり、トヨタに対してホンダおよび日産は10兆円以上の売り上げの差がある。トヨタはさすがに世界一の自動車メーカーである。
(2) 利益=ただし、利益面ではトヨタはリコール問題の処理などの影響のために2,094億円である。ホンダは好調を維持して2,642億円である。日産については423億円である。これらの3社の売上高と利益に対しては、数字の面でも大変興味ある結果となって表れている。
(3) 株価=次に株価について見てみるとトヨタ、ホンダ、日産、株価の比較は、トヨタは、3,000円以上であり、関連メーカーの7社平均では約2,000円である。ホンダは、2,600円以上、関連メーカーの7社平均では約1,400円である。日産は627円であり、関連メーカーの7社平均では500円である。ここで言えることは、トヨタ、ホンダの株価に対しては関連メーカー7社の平均株価は約1,000円を下回った株価である。日産と関連メーカーの株価はともに1,000円以下の株価である。
(4) 配当金=配当でみると、トヨタは45円、関連メーカー、7社の平均は27円である。ホンダは38円、関連メーカー7社平均は20円である。日産は配当金0(ゼロ).関連メーカー、7社の平均は6円である。
(5) 以上の売り上げと利益、株価、配当金は自動車メーカーの業績が部品メーカーの業績にスライドして反映されていることがよくわかる。すなわち部品メーカーは良い得意先に恵まれれば良い業績の結果が得られるということになることが如実に 数値に反映されていることになっている。
(6) なお上述したように、ここでは各社の役員の年俸やボーナス、従業員の給与、福利厚生費などについては言及していない。
(7) また、各社の投資額(設備投資額、開発投資額、環境投資額)などについても、今回は触れていないので総合的な評価の判断については次回以降のレポートとする。

上記の根拠となるデータについては以下に自動車メーカーおよび関連する製造メーカーの収益の結果をデータとして添付する。

<トヨタおよび関連企業>


<ホンダおよび関連企業>


<日産および関連企業>


<データ>
株価=東証第一部、輸送用機器、7月23日終値(金曜日)、日本経済新聞東京版、7/24/2010、11版、P18
売上、利益、配当=会社四季報、2010年夏号(3集)、東洋経済社、2010年6月14日




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