充実した2年間
国際情報専攻 小野 督人
2007年の春、私はFPの資格取得を契機に、FPに関する研究を行うことができる大学院を探していました。しかしながら、仕事の都合上、大学院への通学が困難なことから、大学院への進学を半ば諦めていました。そのような中、日本大学大学院総合社会情報研究科のことを、HPで知りました。通信制の大学院であれば、仕事の時間を気にせず自由に研究が出来ると胸を踊らせながら、さっそく指導を希望する階戸教授が出席する大学院説明会に参加しました。大学院説明会では、階戸教授と個別に相談をし、最後には名刺交換をさせて頂きました。これにより、階戸先生とメールによる連絡が可能となり、研究計画書の作成に係る事前指導を行って頂きました。今だからこそ言えますが、年初から年度末にかけては仕事が忙しかったため、事前指導を受けていなければ、仕事の忙しさを理由に受験を断念していたかもしれません。
2008年4月、無事入学試験に合格し、大学院生として階戸ゼミに所属することになりました。入学当初は、通信制であることから、友人が出来ず、自分一人で黙々と研究を続けていくというイメージを持っていました。しかしながら、月に1度のサイバーゼミや、集合ゼミ、8月にはゼミ合宿等があり、1年に換算すれば10回程度しか顔を合わせないにも関わらず、ゼミ生とは、いつの間にか旧知の仲といった関係を築くことができました。そのため、レポートや修士論文が進まない時には、よく連絡を取り合うことでお互いを励まし合いました。同期や先輩方との関係なしには、大学院の修了はできなかったと感じています。
次に、レポートと修士論文の作成についてですが、私は1年生の時に5科目履修をし、年間20本のレポートを作成しました。単純に計算すると、2週間に1本レポートを完成させなくてはなりません。そのため、先輩方の助言により、できるだけ早くレポートを作成し、その都度担当の先生の指導を受けました。私からも助言をすると、考えていてもレポートが進まないようであれば、未完成であっても一度レポートを提出し、先生の指導を受けるのも良いと思います。早め早めに行動していたことが功を奏したのか、1年生の時は無事5科目単位を修得することができました。
先輩方からは、2月から修士論文の作成を手がけるよう助言を頂いておりましたが、1月に1年生のレポートを全て提出し終わったことで気が抜けたこと、また仕事が年度末、年度初めの繁忙期に差し掛かったこともあり、しばらくは参考文献のチェックや資料の収集のみに専念していました。実際、私が修士論文の作成に本腰を入れ始めた時期は、忘れもしない9月23日でした。2年生になり、残す1科目のリポートは順調に作成し提出することができましたが、相変わらず8月まで修士論文の構想を詰め切ることができず、参考文献のチェックや資料収集に徹していました。しかしながら、9月に入りさすがにもう本腰を入れないと、10月にある中間発表や、修士論文の提出に間に合わないと感じ、やっと修士論文の作成に取りかかることにしました。そのため、9月23日から1月上旬までの土日祝日や、早く仕事が終わった帰りには、近所の喫茶店でノートパソコンと睨めっこをし、修士論文を作成しました。おかげで、無事中間報告会を終了し、修士論文も提出することができました。あれだけ毎週喫茶店に通い、コーヒー1杯で粘り続けたのもこの時が初めてです。そして、1月下旬の面接試問を経て、3月に無事修了することができました。
この2年間を振り返ると、忙しいながらも非常に充実した2年間でした。この場を借りて研究指導してくださった階戸教授、様々な助言を頂いた先輩方、お互い励まし合った同期のゼミ生、影ながら支えてくれた妻と娘に深く感謝いたします。