「オープン大学院 in 東京 ─ 十周年記念の扉を叩く」

文化情報専攻 3期生・修了 菊地 善太

 まずは、日本大学通信制大学院の創立十周年をお祝い申し上げます。今回、オープン大学院ということで久しぶりに日大会館の門をくぐりました。懐かしい恩師や学友と再会し、皆との絆を確認し、ああ母校に戻ってきた、という気持ちが湧き起こりました。

 このオープン大学院は、今や毎年開催されて定期行事になった感がありますが、最初から大学行事として組み込まれていたわけではありません。その先駆けとなった「第一回大学院祭」の企画は、創立五周年を控えた二〇〇二年に、ある一人の院生の発案によって動き出したものでした。詳しくは本電子マガジン第十二号の特集投稿に譲りますが、私もその発案者の白雪姫1(戸村知子さん)を支える七人の小人2の一人として実行委員を務めたので、院祭には格別の思いがあります。

 五周年記念の院祭を、発案者であり実行委員長であった我らが白雪姫は「扉を開いた」3と述べています 。でも私に言わせれば、一年近くを掛けて準備したあれは、扉を開いたなんてものじゃない、扉そのものを創造した、いえ大学院祭の館(やかた)を創った、くらいのインパクトがありました。それほどに当時の我々は、院生・修了生が主体となって、一年近くを掛けて初の大学院祭を企画し、推進し、完遂しました。

 通信制大学院は、単に与えられたカリキュラムをこなして学位を取得していくだけの場ではありません。自分たち学生も主体的に関わっていくことができるということを、白雪姫と七人の小人、そして我々に賛同し支援し参加してくれた多くの院生の皆さんが証明してくれました。扉は用意されていたのではなく、自分たちで築き上げたのです。

 今回、十周年の節目を迎えて、我々は新しい扉を叩きました。でも大学院祭(オープン大学院)は、その扉の先を、まだ十分には開示してくれていないように思いました。扉の先はいったいどう変貌していくのか、何を見せてくれるのか、活気ある先生方、職員の皆さん、そして後輩の皆さんに大きな期待を抱いて戻ってきました。

 未曾有の不況が押し寄せ、米国でも日本でも政治のリーダーが代わり、本学大学院も時代の変化の中で否応無く変化を求められています。創立十周年の扉の先は、そうした変化を乗り越える力強いものであることでしょう。ちなみに我らが姫は、深層の令嬢はどこへやら、窓から抜け出してアニメの「ルパン三世」をも手玉に取っておられるご様子4。ますますご活躍です。姫にあやかって我々も元気に羽ばたきたいものです。

 最後に、今回の「オープン大学院 in 東京」を主催された皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

引用・参考文献


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