「2009オープン大学院 in 東京」 随想録

博士後期課程 大山 眞一

 2009年10月31日(土)〜11月1日(日)、東京・市ヶ谷の日本大学会館において日本大学大学院総合社会情報研究科の「2009オープン大学院 in 東京」が開催されましたが、偶然にも、今回は同研究科の創立十周年という記念すべき節目にあたっていました。今後も、私たちの研究科の更なる発展を期待したいところです。
 今まで、遠方で開催された「オープン大学院」には残念ながら出席することは叶いませんでした。しかし、今回は東京で開催されるということで、大学院関係者の皆様方と交流を深める絶好の機会と思い、積極的に参加させていただきました。実のところ、通信制大学院という、ともすれば孤独になりがちな研究環境において、私の所属するゼミのミクロな人間関係に留まらず、総合社会情報研究科の他専攻の諸先生方、OB・OG・現役の院生が一堂に会する今回の「オープン大学院」開催という好機を捕らえ、総合社会情報研究科全体のマクロな人間関係の構築を求めるというのが参加の真意だったのです。

 当日は都合により、10月31日(土)のみ、しかも午後からの参加となりました。研究発表に出席できなかったことが唯一の心残りでしたが、講演1では、当研究科修士課程修了生、星亮一氏の「龍馬が望まなかった戊辰戦争」を興味深く拝聴させていただきました。日本大学大学院総合社会情報研究科のOBが、修了後社会で活躍されているご様子が窺え、現役の院生としても大いに励みとなりました。
 続いて、シンポジウム「日本大学大学院総合社会情報研究科―回顧と展望―」(司会:眞邉一近先生、パネリスト:鈴木克夫先生(桜美林大学)、階戸照雄先生、松岡直美先生、田中堅一郎先生)では、鈴木先生から通信制大学院の設立経緯や活動実態のご報告、その他、通信制大学院の長所・短所といった点を踏まえ、通信制大学院の今後のあるべき姿に対する貴重な提言がなされました。また、他の先生方からはご担当の現場での体験談や所感等をご披露いただきました。ある先生のご発言では、総合社会情報研究科が現役生のみならず修了生をどうアシストしていくべきか、修了後の院生の研究をどのように継続させるべきか、という点に言及されていたことが印象に残りました。個人的には、このようなオープン大学院において現役・修了生を問わず、研究発表の機会を定期的に設け、また社会でご活躍されている諸先輩方の講演を開催するなど、院生(修了生を含む)の研究発表の場と機会を提供し続ける大学院側の真摯な姿勢が少なからず求められるものと考えます。しかしながら、私たち院生側でも大学院に研究の場と機会を一方的に頼るだけでなく、常に自身の研究の研鑽を積み、その研究成果を外部にアピールしていく積極的な姿勢が求められることは言を俟たないものと思われます。

 懇親会では、「同期の桜」でありながら、専攻分野が異なっているため、めったに顔を合わせることのなかった同期生の方々、そして博士論文のご指導を仰ぐ副指導教授やレポート・紀要でお世話になった諸先生方と再会し懇親を深めることができたことが何よりの収穫でありました。
 今回のオープン大学院では、開催に携われた実行委員の諸先生方、実行委員長の樋口氏、そして事務課の方々には何かとご苦労も多かったことと存じます。改めて御礼申し上げます。
 最後に、今後の日本大学大学院総合社会情報研究科「オープン大学院」のますますのご発展と皆様方のご活躍を祈念して、「2009オープン大学院 in 東京」の感想に代えさせていただきたいと思います。



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