オープン大学in金沢 準備彼是

人間科学専攻 8期生・修了 酒井 桂子

 2008年11月1日(土)・2日(日)に石川県青少年総合学習センターにおいて、オープン大学院in金沢が開催されました。
 3月の学位記授与式にも出席できず、日々の雑務に忙殺され大学院のメールも忘れかけた頃に開く程度の6月25日、ゼミの先生から職場のアドレスに、「当初考えていた名古屋ではなく、金沢が候補地になりました。私のゼミからも協力していただける方・・・」と連絡をいただきました。仕事柄、学会や研修会を開催するなど、行事を企画運営するとき人手の必要なことと参加者を募集する大変さを体験している身としては、それは大変。お手伝いは一人でも多い方がいいだろうと、「微力ではありますが、私でできることなら・・・」と先生にお返事したのが、私にとってはえらいことになりました。金沢で!!「金沢にどなたが住んでいらっしゃるのですか?」私だけでした。「北陸ゼミでやってください」耳(目)を疑いました。メンバーは3人です。私は、参加経験なしです。何をどのようにするのかさっぱりでした。<注釈>北陸ゼミ;北陸地方に居住する眞邉ゼミ生石津・臼井・酒井の3名で、2007年、月1回日曜日の午後、3人の中間地点である加賀市のファミレスに集合し、研究の初歩的学習や進捗状況報告などをしていた。これを北陸ゼミと称する。
 「すぐに会場を押さえてください」予想人数と予算を聞いてまたもびっくり!!えっー今からそんな所見つかるかしら?真剣に金沢市内のすべての公共機関をチェックしました。探せば見つかるものです。幸い2か所、空きがあることが分かりました。早速、職場を抜け出してタクシーで下見をして、取りあえず仮予約ができました。(ほっ!!)。金沢の街らしく観光場所に近い所にしました。浅野川の畔で、卯辰山の麓です。裏山はこんもり茂りキツネやタヌキが出る場所で、宿泊したら夜中に化かされるかも…。能登沖地震のような地震が起きたら建物老築化で大丈夫だろうか…。心配はいろいろありましたが。
 北陸ゼミの再開です。7月26日(日)3人の都合を合わせ、昨年1年間利用していた中間地点の加賀市8号線沿いのファミレスに集合です。準備作業の確認と仕事の分担を確認して帰宅しました。ホームページの立ち上げや大学院との連絡調整等々、ほとんどはお二人にお任せして、私はもっぱら地理的問題に関すること、観光・懇親会担当です。帰路、新しい刺激でわくわくする部分と、負担感とで複雑な思いでした。自宅に到着する頃には、この年齢でドキドキわくわくする機会をいただけたのだから感謝するか!と覚悟は出来ていたと思います。
 でもやっぱり準備はトラブルあるものです。緊張したのは、会場からのサイバーゼミでした。電話での確認ではインターネット使用できるから大丈夫とのことでしたが、ここは一度リハーサルしておきましょうと。大学院にサイバーゼミの申し込みをしていただき、私のパソコンを持参して(私だけでは不安で臼井さんにも小松から来ていただきました)接続を試みたのですが、施設の職員は、「こちらの能力の限界以上のことなので専門家を呼びます」となり、10月22日(水)会場が空く夕方から再リハーサルとなりました。あの細くて真っ暗なタヌキの出る道をひとりパソコン持って、心細かったですよ。石津さんの顔がスクリーンに映し出され、声が会場のスピーカーを通して大きく届いた時は、ぱちぱち拍手でした。


ポスター熱心に質疑応答


松岡ゼミの皆さんによるサイバーゼミ


雪つりの兼六園
 準備ができていよいよ当日。12時頃から、参加者が会場に順次到着されましたが、登場の仕方が実に個性的でした。特にゼミ関係者の皆様には思わず吹き出してしまいました。早朝から観光して到着衣装替えの○○先生、湯けむり美人の温泉まで足を伸ばし湯気を感じさせる某院生、ほろ酔い状態で着席と同時に睡魔と闘っている彼。緊張してお待ちいたしておりましたが、肩の力がスーと抜けていきました。
 こじんまりした和やか会場は、プログラムが開始されると今までの雰囲気が急にアカデミックに変身です。世良さんの「「知的財産教育学」を構想する」、松岡先生の「アメリカ大統領選と文学的対話」、階戸先生の「サブプライム問題の原因と影響」、田中先生の「「成果主義的人事施策“悪玉”説」は、どこまで本当か」、他大学院生および修了生の研究発表、眞邉先生の講演「風力発電と心理学」、今回初めて聞くテーマもあり新鮮で大変興味深く充実した機会となりました。準備に苦労したサイバーゼミ。今日は先生がいて下さるから絶対大丈夫と安心でした。1日目は眞邉ゼミ、2日目は松岡ゼミの皆様に参加していただきました。東京・山形・長野etc…懐かしいお顔にお目にかかれ研究のその後の進展や近況報告など、準備した時間があっという間に過ぎていました。皆様のご協力の賜物です。
 秋の紅葉シーズンにはまだ少し早い兼六園でしたが、11月1日から雪つり作業が開始され幾何学模様の松など絵葉書そのままの金沢を観光していただけたのではないかと思います。

 このオープン大学院in金沢の開催にあたりご尽力くださいました方々、遠路ご参加くださいました皆様に心より感謝申しあげます。

 
 

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