34号編集後記
今号、日本語教育に関するエッセーが2本寄せられたのを受けて、編集後記では日本語の「かな」について、少し触れてみようと思います。
現在の「は行」は、「は、ひ、ふ、へ、ほ」と発音しますが、古代では「ぱ、ぴ、ぷ、ぺ、ぽ」と発音されていました。それが奈良時代ごろ「ふぁ、ふぃ、ふぅ、ふぇ、ふぉ」と発音されるようになり、現在に至ると言われています。それぞれ声に出してみてください。この変遷が感じられるのではないでしょうか?
また、現代の発音記号をみると、「ha、çi、ɸu、he、ho」となっています。同じ子音「h」を用いているにも関わらず、「は」、「ひ」、「ふ」の発音記号が異なるのです。すべて声に出してみると、音のなる位置(調音位置)など違うことに気づかれると思います。
他にも、「さ行」の「し」の音が他と違った発音をしていたりと、何気なく使っている私たちの言葉の中に、面白みを感じてもらえらば、と思います。
言葉は変わるものである、そしてそれが時代を反映すると私は考えます。みなさんはいかがでしょうか?
電子ジャーナルは院生・修了生の皆さんの投稿で成り立っています。
35号の投稿申し込みは2月10日、原稿締め切りは2月15日です。次号の特集は「修士論文奮戦期」の予定です。書き終えた時の率直な感想や、後輩へのアドバイスなどを投稿していただければと思います。そのほか、学会・ゼミ報告、エッセイ・論文、紀行などの投稿もお待ちしております。
なお、「投稿にあたってのお願い」をご一読の上、ご投稿下さいますようお願い申し上げます。
2008年11月25日