29号編集後記

 今号では、「Book Review」の記事がなかったこと、レポート提出時期が重なることから、これまでに読んだレポート技術に関する本を簡単にご紹介したいと思います。
 学習院大学元学長の木下是雄先生が書かれた『レポートの組み立て方』(筑摩書房,1994)です。文科系大学生向けに書かれた、270ページほどの文庫本です。ご存知の方も多いのでは?
 具体的には、「意見と事実」の違いをはっきりとさせることが重要だとし、これらについて例を示して説明してあります。ですから、大学生だけではなく、社会人にとっても有益ではないでしょうか。
 著名な物理学者であられる先生が、言語技術について書かれているからこそ、日本人が書く文章に対しての欠点を明確に挙げており、私自身、何度も読み返し、自身の文章について再考しています。
 先生著の言語技術に関する本には、『理科系の作文技術』(中央公論新社 ,1981)、『日本人の言語環境を考える』(晶文社,1996)があります。特に前者は20年以上前に書かれたのにもかかわらず、いまだに再版され、多くの学生に読まれているようです。


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 30号の投稿申し込みは11月10日、原稿締め切りは11月20日です。次号では11月3,4日に開催される「オープン大学院 in 大阪」が特集の予定です。皆さんからのご投稿をお待ちしております。そのほか、学会・ゼミ報告、エッセイ・論文、紀行などの投稿もお待ちしております。

 なお、「投稿にあたってのお願い」をご一読の上、ご投稿下さいますようお願い申し上げます。

2007年9月5日



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