「大学院IN仙台」の後に景勝地”松島”にて国際化に遭遇の旅情

                       国際情報専攻 4期生・修了 長谷川 昌昭

  
はじめに
 昨秋の「大学院IN仙台」は、ご指導に当られた諸先生方の意図と企画側の参加した院生・修了生そして大勢の一般参加者のニーズが一致した素晴らしい出来栄えであったことは、地元で企画を主宰した柏倉さん始め皆様方の誠意あるご努力の賜物でご同慶の至りです。特に発表者の方々の研究テーマは、理論と実証例による実体験からのもので、会場からの頷きでその反応が読み取れ、将に先号で紹介のあった通りです。
 従って、今回は別の観点からのものと致します。「大学院IN仙台」に参加の方々とその後に松島を訪れて、陸奥の地で外国人との遭遇は、深まり行く秋を満喫し、国際化に遭遇した場面を紹介します。

塩釜〜松島の湾内遊覧船上でインド人姉妹に観光案内と近藤先生を紹介
 「大学院IN仙台」の終了後に地元の院生の方々の企画した「松島観光」に参加しました。塩釜港からの乗船前の昼飯は、前日の昼飯の「牛タン」にも優るとも劣らずの海のミルク牡蠣は大好物で、新鮮な松島湾の名産を堪能しました。
 乗船を待っていると、立派な日本製カメラを操作する外国人女性が目立ちました。例により尋ねると初来日のアメリカ在住のインド人姉妹で、これから日本三大景勝地松島観光を楽しむとのことでした。
 程なく出帆すると、「右をご覧下さい」「左に見えますのは」とアナウンスが始まった。件のインド人姉妹は、他の観光客の目線の移動を読み取り、それに合わせて映り往く景観を楽しんでいる様子が窺えたので、"Understand ?"と尋ねると"No."であった。乗組員に何時英語の案内があるのか尋ねたが、今日はその準備が無いとのことで、英文の案内書を乗組員に求め、彼女達に渡して、暫し談笑するとデトロイト在住とのことであった。
 早速"Professor Kondo was visiting professor at the University of Michigander."と言うと"Really?" と。近藤先生に早速その旨を伝えましたら、本場仕込みの英語と笑顔の近藤教授との歓談を楽んで、彼女達は異邦での同郷の先生との遭遇は、とても癒し効果のあった旅の思い出となったものと思います。

 数年前にニューヨークのマンハッタンクルーズの際に、ホテルの説明には、日本語解説には別料金を支払ったが、乗組員はBrokenと手で物を折る動作で日本語のテープは壊れているとの説明に、同乗の観光客は同情して、著名な橋を潜ったり、可動橋が近づいたり、ヤンキーズスタジァム横に差し掛かると"Best view point!"と盛んに教えてくれ、家内は36枚のフィルムを4本も約二時間で使ったことを、昨日のように思い出した。
 遊覧船は間もなく松島に到着上陸した。右に折れて、五大堂に向かう橋の上で、彼女達とまた逢ったので、"Enjoy?" "Amazing"と。インド人姉妹は、十分に楽しんでいる様子に当方も元気を貰いつつ、瑞厳寺へと向かった。

国際化対応措置としての些かの貢献と自己研鑽・安寧社会構築への国民的義務
 世界は「情報爆発」時代を迎えて、通信と輸送手段の驚異的な発達と普及は、世界の距離感を縮めてボーダレスでグローバルな社会を現出させる過程で情報流出やテロの日常化は貧困対策のツケを突きつけられているようである。 ITは言語障壁を翻訳ソフトや通信速度でボーダレスな世界規模交流を現出させた。移民は異民でなくなり、共有と共栄・共存の競争情報がグローバルスタンダードになるだろう。我が国も奈良県以外は外国人の移住が急増している実態は、間もなく外国人居住の人口推移が4%に到達する時期はそう遠くない将来であることが、人口推計から推論が可能である。世界の人口推計で4%超が外国人対策のターニングポイントである史実がある。
 各人が夫々の立場と場所で我が国以外の方々と接触する機会は、今後は一層飛躍的に増えることが考えられる。外国人とペット対応の無い災害対策は時代に沿わないものである。
 機会ある毎に、外国人に接して、情報感覚と言語感覚を練磨することは、些かの国際貢献と確信しつつ自己研鑽に励み、もし その過程から平素と異なる不審な兆しを察知した場合には、躊躇せずに法執行機関に通報することが近代国家の存続と繁栄の基であり、国民の義務と信じたいものである。テロに狙われ難い国にする決意が国民の根幹にあることが安寧への道標である。アルカィーダ関係者が数回も本邦に入出国を繰り返していた実態が欧州での逮捕後の自供として報道されたことは、一国民として決して疎かにすべきではない。将に不審情報の提報や重大事故の兆しの提報は国民の義務の時代が到来した。悲惨なテロや突発的な自然災害の兆しを把握しての的確な初動措置は、国民一般からの具体的な兆しを察知しての提報が何より大事です。
 テロや災害防止の担い手は、私共国民全員が平素から危機感を堅持することです。



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