デトロイトよりのレポート:
  「友、遠方より来たり珍道中の旅」

国際情報専攻 6期生・修了  森田喜芳 

     
 デトロイトは今、春の真っ盛りです。   
 木々の葉が緑全体に広がり、芝生もグリーン1色となり、草花が開く。1年で1番美しい時期となりました。   
    
 この時期に、日本の古い友人が私の住んでいるデトロイトを訪れました。私の案内で、5月17日(水)より5月20日までの6日間、デトロイトとアメリカ東北部を旅行しました。デトロイト市内の生活環境の視察と、ナイアガラの滝及びニューヨーク市内観光に出掛けました。   
 私の友人は、栃木県さくら市のJR氏家駅前で居酒屋とお酒屋さんを営む内山さんご夫婦です。私は以前勤めていた会社の関係でその地域に単身赴任しており、氏家駅周辺のマンションに住んでいました。お二人はそのころの友人です。   
    
 今回、私はナイアガラの滝へは、久しぶりです。おそらく12〜3年振りの観光案内となりました。   
 私は、こちらに駐在していた1980年以降の2〜3年は、毎年多くて10回ぐらいナイアガラの滝へ取引先や、お客様をご案内いたしました。ナイアガラの滝はアメリカの中でも私が最も得意とする観光案内コースのうちのひとつです。   
 今回のナイアガラ観光では、夜ホテルに入りました。カナダ側から滝の全景がライトアップされて見える素晴らしいホテルでした。   
 久しぶりに訪れたナイアガラの滝は、カジノが2件ほどできており周辺にも新しいホテルがかなり新設されておりました。   
  翌朝7時からナイアガラの滝を3人で見物。水量、水質、水の流れなどは以前と全く変わっていない。これに対して、滝の周辺の施設や環境は10数年前より素晴らしく良くなっていることを実感いたしました。しかし相変わらず、見物の人たちの多数を占めるのはインド系の人々でした。日本人や韓国人、中国人の姿も見られたものの、さほど増加したようには思えませんでした。   
 このナイアガラの滝はアメリカおよびカナダの観光スポットのナンバー1のところであり、遠くの州から見物に来ているアメリカ人も大勢おります。   
 ご夫婦には、このナイアガラの滝の見物を大変喜んでいただきました。初めてのナイアガラであり滝の素晴らしさ、水の量、質など、華厳の滝に比べ圧倒的なものであったため、驚きもかなり混じっていました。約4時間ほど滝の周辺を含めて見物し、ナイアガラを満喫していただいたと私は信じております。久しぶりにお客様をご案内して私もいい気分になりました。   
    
 翌日は、ニューヨークの1日観光をガイド付きで。なんといっても目玉商品は「自由の女神」のツアーです。このツアーもナイアガラの滝と同様私は久しぶりであります。以前は自由の女神の中まで入れました。9・11事件以来、セキュリティーが厳しくなり48時間以前に申し込まないと、内部に入ることができなくなったのだそうです。しかしながら、当日の新聞報道を見ましたら、以前のように仲間で入ることができるように規制を緩和するように決まったとのこと。規制をしたおかげで約30%くらいの入場者が減ったというのです。同様にワシントンのホワイトハウスなども以前のように中を見られるようになるらしいとのことです。大変良いことだと思いました。   
    
  帰りに9・11の跡で元貿易センターも見てまいりました。大勢の人がその悲惨な内容の記録を見入っており、関心の度合いと深さに私も心を打たれました。現在は再建の作業が始まったばかりであり、かなりの量の建設機材などが動いており建設現場の活況を呈した状況を目のあたりにしました。悲しみと、それに打ち克ちそれを乗り越える活動と、このふたつが両立している現場。複雑な思いで、ここを後にしました。   
    
 その夜は、ブロードウエイにあるミュージカル「シカゴ」を見てきました。映画とほとんど筋書きは同じであるものの、笑いを誘うような小さなアクションや手足の動作が大変よくできており、その点、とても面白く感じました。残念なことに、奥さんは身を乗り出してすべてを見ていたのに対して、ご亭主は約半分寝ていました。私も3分の1ぐらいは寝てしまいました。このご夫婦は英語が全く分かりません。しかし娘さんがアメリカ留学をして現在日本で英語学校の教師をされており、奥さんはなんとなく英語に親しみがあるのでしょう。耳慣れた単語が出てきて、ストリーを理解しておりました。大変理解力がある方かと感心しました。多分この奥さんはアメリカに一人でいると、すっかりアメリカに慣れて何の支障もなくアメリカでの生活を満喫できるようになるのではないかと私は感じました。さらに驚いたことには、初めてご主人のものをも含めて入国手続きの書類を自分ですべて書き終り、私がチェックをしたところ100%OKの内容でした。私も長いこといろんな人と海外旅行しましたがこんな方は初めてです。(びっくりしました!)   
    
 翌日は半日の行動。まずエンパイアステートビルに上り、日本語のガイド付きの器具を借りてニューヨークの全景を見ながら説明を聞きました。大変よく理解できました。昔はなかったのが最近は各国語によるガイド器があり、観光スポットのこのビルも常に改善しているなと、感心しました。見学の通路の整備や順序エレベータの上り下りなどの運営は素晴らしいものであると思います。 次に……。実は、朝食に中国のおかゆを食べようとタクシーでチャイナ・タウンに向かいました。その途中、運転手さんがベトナムのヌードルスープを盛んに薦めます。そこで予定を変更し、その店に行きビーフ・ヌードルを食べました。これはスープも味がよく大変おいしくて安くてボリュームがあり3人とも満足してお店をでました。ちなみにヌードルスープの料金は4ドル70セントでした。特に奥さんは大変気に入った様子であり、日本でも食べてみたいと言っておりました。   
    
 今回、以前何度も行ったコースを初めての方をご案内しました。久しぶりに行ってみて、ナイアガラの滝やニューヨークの観光スポットはますます観光地としての充実を図り大勢の人が毎日観光に来るアメリカと感じました。 これに比べて、日本も例えば東京の観光スポットはもっともっと整備して大勢の人が気楽に、また親しみをもって、リーズナブルな料金で観光ができるようにしたいと感じました。   
    
 以上、今回のアメリカ珍道中の旅をレポートさせていただきます。   
    
  最後に、このレポートを読まれて、興味を覚えた方は、是非ともJR氏家駅前の居酒屋、内山さんご夫婦の居酒屋にお立ち寄りください。「森田のレポートを読んだ」と、このレポートのコピーをお渡ししたら、生ビール3杯と焼き鳥10本が無料です(ただし、初回のみです)。  

 

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