Professor Kondou,
Thank You Very Much for Visiting 我が勤務地、デトロイト

国際情報専攻 6期生 森田喜芳


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 今年も恒例の夏期スクーリングに7月22日から24日まで出席しました。
 私は今回でスクーリングが3回目です。昨年の入学時の夏期、冬期の2回と今回の夏期スクーリングです。すなわち毎回スクーリングには参加させていただいております。

 2回目以降は3日間フルに出席するのではなく興味がある講義に出席しております。それと、やはりなんといっても「ハッピー・アワー」とその後の居酒屋での教授たちと院生の懇談による交流が最大の楽しみのひとつです。毎回楽しみに、また新鮮な気持ちで出席させていただいております。
 この「ハッピー・アワー」を修了生及び在籍生の「交流の場、すなわち同窓会」としたらどうか?
 私からの提案です。毎年、年度初めにスケジュールが決まっており、その機会をとらえてお互いの旧交を温める機会の場としたいと思います。どうか、ご賛同の方がおりましたら、ぜひ次回以降、スクーリング後の「ハッピー・アワー」ご参加いただく様、ご案内申し上げます。他専攻でも、このような機会を設けていただきたいと願っております。

 今年のスクーリングで特に強いインパクトのあった講義は、「論文作成時のコンピューター活用法」をテーマに語られた国際情報、5期修了生の坊農豊彦さんの講義内容でした。私にとってこの講義は、正直に言いまして「目からウロコ」の内容でした。今後、論文作成時に非常に有効に活用できるありがたい講義でした。

 スクーリングに出席するたびに、新しい人達との出会いの機会に恵まれ、新しい知識や最新情報などを吸収させていただき、ありがたく貴重な時間だと感じております。また、年度初めに年間を通じたスケジュールが決まっていると言う事も、私にとってはありがたいイベントです。

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 今年のスクーリングに出席して、またもう一つ、新しいイベントが生まれました。驚いたことに近藤教授が夏休みの8月にアメリカのデトロイト地区、すなわちアナーバー、デトロイト、さらにカナダを訪問されるという計画をお聞きしました。私は、この計画は私にとって絶好のチャンスと感じ、ぜひ私の現在仕事をしているデトロイトの北にあるトロイ市に来ていただく様ご招待申し上げました。快くOKを頂きました。これが今回以下にご紹介する内容です。

 私は、日本より7月29日にデトロイトに戻り、その5日後の8月2日にアメリカで近藤教授の連絡先となっているアナーバーの友人の自宅に夜、電話をかけました。私の現在仕事をしているトロイ市に、8月5日(金曜日)お越しいただくスケジュール確認をしました。翌日、私よりアナーバーからトロイまでの地図やホテルの予約状況を我々の使用しているAL−メールにて連絡いたしました(この時も、現在我々が学んでいるメールによる情報伝達が有効だということを改めて感じさせられました。世界中どこでもパソコンがつなげる環境になっていれば情報伝達が可能である。このことによって、素晴らしい環境の中に我々は生活しているという事を再認識させられました)。

 8月5日金曜日の当日はすばらしい天気でした。朝の気温は30度を超え、日中はぐんぐんと気温が上がりお昼ごろには32度以上となりました。8時以降はいくぶん涼しくなり、夕日が水平線のかなたに消える9時ごろは幻想的で、絵に描いたようなすばらしい日でした。湿度がなく、カラッとした乾燥した空気とそしてさわやかな風が白樺の木々の青葉をヒラヒラさせる音が聞こえる典型的な北米の夏らしい日でした。

 約束の時間は朝11時。近藤教授は、これよりも約30分早く、私が勤めているDelphi社の受け付けに到着しました。アナーバーからレンタカーを自分で運転し地図を見ながら、一度も間違えずに私が勤めているオフィスに見えたとのことです。(正直に言いまして大変びっくりしました。日本の都会に住んでいる人が、このアメリカの広大な土地を間違えずに到着するということは想像がつきませんでした。)私が住んでいるトロイ市は中西部の北から南に通っている75号線の道路際にあります。この75号線という道路は「自動車産業道路」ともいわれます。ミシガン州から南に下って行くにしたがって、沿線では自動車会社、そして関連の部品産業会社が数多く操業しております。

  ここで私が勤めているDelphiをPRじみた形でちょっとご紹介させて頂きます。この会社は1999年にもともとGMから部品製造部門を独立された会社です。自動車の関連部品で電気関係、足回り関係、艤装・内装関係、操作関係、エンジン・ミッション関係など多岐にわたる部品を製造している企業です。北米だけでなくGMが生産拠点を持っている世界の国々にDelphiも拠点を持ち生産をしています。
 最初に、近藤教授を私のオフィスに案内しました。その後会社の製品がディスプレーされているカスタマー・センターに、秘書のTammiさんに案内してもらいました。カスタマー・センターに入ると、まず会社の全製品が紹介するPR用のビデオを見ました。この部屋は小さな劇場形式なっていて音響効果のいい部屋です。その後、総合製品をディスプレーするところに移りました。ここではディスプレーされた製品がスポットライトを浴びて、VTRと音声により製品の紹介をします。各々のセクションで同じような形式で、製品の紹介をして最後に自動車のセーフティー(安全)に関する紹介を車に乗った女性と女の子供のロボットによって説明と紹介を締めくくります。ほぼ1時間でこのカスタマー・センターでの全製品の紹介ができます。私は以前に日本の自動車会社に勤めていた関係上いろんな自動車会社や部品会社を訪問しました。だが、このカスタマー・センターのように、意匠を凝らしたディスプレーで製品の紹介をしているところは初めてです。大変すばらしい施設で、様々な商品をカスタマーに分りやすく説明している場所だと感じております。
 カスタマー・センターを後にして、カフェテリアに寄り、寛いだ雰囲気で、私から自動車業界の話などをさせて頂きました。最近の自動車業界の動向や話題、そしてアメリカの常識的な車の運転の仕方、車の知識など、日本との違い等をお話しました。近藤教授は、この点に大変興味をお持ちになられたらしく、「森田さん、いつかこの話をどこかで話してみてくれませんか?」と言われました。私にとってはかなり意外な感じを受けました。
 その後,会社を出て近くにある日本食レストランでラーメンを食べました。近藤教授はアメリカに来て1週間ぐらいたった後でしたので、このラーメンが大好評でした。(食事が終わってよく見ると、近藤教授はラーメンのスープをすべて飲んでおられた!よほど美味しかったのではないかと感じた)。
 ランチの間、近藤教授は2度アナーバーのミシガン大学にて教鞭をとらえた時の様子や、市内の生活環境、居住状態やレストランなどについてお話しになられた。現在私が住んでいるこのデトロイト地区での比較をして、お互いの情報交換などをしました。

 次に私が住んでいる住宅環境を見ていただきました。私の新しい住宅は8月1日に転居したばかりのコンドミニアムです。ご存じの様にアメリカのコンドミニアムは日本での3軒長屋のような家で、私はその3軒長屋の真ん中に住んでおります。部屋の中はガランとして、まだ家具も入っておらず広々とした感覚を持っていただきました。2ベット・ルームで現在の私にはちょっと広い感じがします。地下に勉強部屋を設けてあります。今後その部屋から大学院の勉強(修論に向けての)に精を出し頑張っていきたいと考えております。また近藤教授には次回ぜひお泊まりいただきたいと申し出をしておきました。(快くお受けいただきました)。来年以降、再度、デトロイトにお越しいただく様心よりお待ちしております。このコンドミニアム(コミュニティ)の周りは9ホールのプライベートなゴルフ場があり、住民はクラブメンバーになるとプレーすることができます。またクラブハウスもありレストラン、テニスコートやプールもあります。
「森田さんは、ひとつの会社だけに勤めていなくてよかったね!第2の人生をエンジイしているね!」
 近藤教授の言葉に感銘を受けました。

 次はディナーです。この中西部では最高のお寿司屋さんと言われている「写楽」というお店に行きました。ネタが新鮮で、あるものは日本から取り寄せ、大半がボストンから空輸で直行した寿司ネタをお客に提供して評判のお店です。カウンターの中の職人さんはすべて日本から来た人達で、ニューヨークから来たり直接日本から来たりした職人です。日本のビールや日本酒で盃を重ね刺し身などに舌ずつみを打ち、新鮮な握り寿司を最後に食べて満腹になりました。食事中、近藤教授からアナーバーの話をいろいろお聞かせいただきまた。私からは最近の情報、特に自動車業界を中心とした経済状況などについて意見交換をさせてもらいまた。
 その後、ホテルに着くまでの間、大学院を中心とした勉強の話などで意見交換もさせて頂きました。このうえなく有意義な1日でした。また機会がありましたらこのような日が何時か来る事を心より願っております。

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 日本大学大学院生の皆さん、そして総合社会情報研究科の修了生の皆さん、デトロイトにお越しの節はぜひ私に声を掛けてください。時間の許す限り「熱烈歓迎」」させて頂きます。日本からデトロイトへはノースウエストの直行便で1日4便運行しております。成田から2便、名古屋、関空から各々1便あります。お時間がありましたらぜひデトロイトにお立ち寄りください。お待ちしております。また、デトロイトには世界的に有名な自動車会社の「フォード・ミュージアム」があります(近藤教授はすでにここを訪れておられますので、今回は割愛しました)。このミュージアムを観るにはたっぷり1日かかります。自動車を中心としたジャンルの展示物と、フォードのトラック工場を見学することができます。すばらしい施設です(私の数回行った感想です)。ぜひお越しの節にはこのツアーをお勧めいたします。

 以上でデトロイト・レポートを終わります。次回、日本で近藤教授にお会いしましたら是非今回のご旅行の、ご感想を拝聴させていただきたいと考えております。

2005年8月6日、デトロイトにて 森田喜芳