人間科学専攻  白鳥 栄司

 

     通勤電車と図書館を有効活用してどうにか完成

       

   

 1日は人間誰にも平等に24時間ある。しかし、時間の感覚というのはその時々で大きく違うというのを実感させられた2年間の大学院生活であった。

特に、「副本」提出締切日前の祝日1月12日は、朝6時から起床し、コンビニで宅急便を頼んだのが深夜0時30分頃だった。その間、食事とトイレ以外は最終校正や印刷、製本に追われていて、ともかく時間がどんどん過ぎていく、「なんとかしてくれ」という精神状態の一日だった。締め切り直前にあたふたしたのは、どうやら私だけではなくて、同じゼミのKさんや、Sさんも同様のことと、面接試問のとき待機室で話題が盛り上がった。

以上が副本提出前夜の状況である。懸命な諸氏は精神衛生上、過大なストレスは体に悪いから、提出前日は余裕を持って望むことが重要である。もちろん、私も今後は十分注意するよう、反省した次第である(もう、若くはないということか、、、)。

さて、私の論文はA4で約120Pある。論文と講義リポートの経験からA4、1枚を作成するのに6時間程度、私の場合はかかった。ただし、歩いている時などの考えている時間は除く。よって、一日平均2時間程度、この一年間、論文に費やしたこととなる。

この時間をどこから捻出したであるが、私の場合は茨城県南のT市から東京まで通勤に往復約3時間30分程度かかる。よって、参考図書を読むことや原稿、メモなどは通勤時間を大いに活用した。

さらに、どう計算しても時間的に原稿作成はこのままでは難しいと判断し、昨年5月のG.Wにシャープのモバイルコンピューター(PC-MM1-H3S;970g;内臓バッテリー2H稼動)を購入した。そして、通勤電車の中で原稿をタイピングする日々が続いた。困ったのは、T駅近くになると、いろいろなアイディアが出てきて、調子が乗ってくることであった。モバイルコンピューターは電車の中だけではなく、どこでも原稿がタイピングできるので大変役立った。

参考図書については自分で購入するのが一番良い。しかし、予算との関係もあり、図書館を利用した。特に自宅付近のF図書館は近年、完成して綺麗で、学習コーナーが自由で、電源コンセントも机に備え付けられており、モバイルパソコンを使用するのには大変便利であった。蔵書も論文のデーマに関係するものが比較的多くあった。又、会社付近にも港区立図書館の三田分室が20時30分まで開館していて、時々利用した。大学の図書館も市谷9階のグローバルビジネススクールに貸出窓口があり、本学の全ての図書館の蔵書をインターネット予約で借りられ、大変便利である。

以上のように、通勤時間と図書館、そしてモバイルコンピューターをフル活用しての、この一年間の論文作成であった。ともかく、この2年間は、一日24時間を大変有意義に過ごしたという実感である。