博士前期・博士後期課程中間発表に参加して

 

                                              人間科学専攻 4期生   元木 芳子

 

 

 

 

 

2003年10月18日、博士後期課程の研究中間発表会が行われ、3年間で博士号を目指される1期生の方々の発表を聞かせていただきました。教室が2つに分かれていたため、全部の発表を伺うことはできませんでしたが、すこし様子をご紹介しようと思います。

 

さすがにみなさん、テーマをしっかり持っておられ、かなり専門的なお話が多かったですが、興味を引かれるテーマもたくさんありました。なるほど、こういう方法で研究を進めていくのか・・・、こういうことが問題なのか・・・、こういうアプローチの方法があるのか・・・と、多くのことを学ばせていただきました。ただ、先生方からの質問は、やはりかなり厳しく、具体的なビジョンを強く求められていたように思います。3年間で博士号に相当する論文を書くということは、こういう厳しさがあるのだ!! と身にしみて感じました。まだ博士課程に進学されて半年しか経っていないのに、求められていることはここまで高度なことなんだな・・・とも感じました。質疑の際のピリピリとした緊張感は、しかしながら、当事者でない気楽さもあり、学術的な知的楽しさも感じることができました。

 

さて、翌週の10月25日は、私たち修士の修論中間発表会でした。昨年、先輩方の中間発表も聞かせていただき、来年には自分も中間発表できるまでになるのだろうか???と心配しましたが、ついに自分も発表する立場になってしまいました。昨年の質疑の様子、前週の博士課程での厳しい質疑・・・・・ う〜ん、どうしよう・・・ 20分間でちゃんと伝えられるだろうか・・・と、何度もパワーポイントのスライドを作り直し、念のため、嫌がる家族に一度、20分間のプレゼンテーションを聴いてもらい「少し早口だから、もう少しゆっくり話した方がいい」などとコメントをもらいつつ、とにかく何とか当日を迎えました。

 

私は、午後の最初の発表だったため、ゼミの真邉先生や仲間たちと昼食を取りながらも、気はそぞろ・・・ 何を食べたか、どうやって食べたかも定かでなく、ただ胃がシクシクと痛み始め、のどはからからになってしまい、先生からハチミツの飴をいただいて、少し気持ちがホッとしました。

 

時間より少し早く席について、フロアに徐々に集まって来られる方々を見ているうちに、さらに緊張感が増し、心臓が口から飛び出るのではないか、と思ったほどでした。フロアの席がほぼ満席になり、司会の真邉先生からご紹介を受けた頃には、原稿を持つ手は震えるし、話し始めた自分の声はうわずっているし、汗が後から後から噴き出してきて、呼吸ができないくらいでした。自分の研究の状況を、ゼミ以外のいろいろな方に聞いていただくのは初めてです。真邉先生から「専門でない人に理解されるように」とのご指示をいただいていたので、どんな風に受け止められているのか、どこまで話せばご理解いただけるのだろうか、と迷いながら、とにもかくにも20分間のプレゼンテーションを終えました。さぁ、どんな質問が来るのか・・・ 内心、ビクビクしながら、最初の質問に何とか答え、その後、河嶋先生がニコニコしながら質問されたので、つい先生の笑顔に引きずられて、肩の上に乗っていた重しが、スッと降りたような気がしました。10分間の質疑は、その後、何とか終わり、とても長く感じた30分も終了しました。でも、たくさんの質問をいただき、また修論完成までの具体的なイメージをまとめることもできました。こういう機会をいただいたことは、本当は準備には負担が大きかったのですが、大変ありがたかったと思います。1年生の皆さんも、ぜひ来年、中間発表をしてみてください。きっと、やってよかったと思いますよ!!