国際情報専攻  森  浩典

    「総合雑誌の存在意義」

     

 時代の移り変わりとともに発展してきた雑誌である総合雑誌は社会に不可欠だと思う。総合雑誌の三大誌とは「中央公論」「文藝春秋」と「世界」である。各誌とも伝統があり、イデオロギーを中心に独自のカラーと、知識階層による読者を持っている。今、日本国民が全体的に「活字離れ」しているといわれており、それに伴い出版不況にある。そういった状況の中、総合雑誌はその存在価値が問われている。講読者の減少に歯止めをすることが最重要課題であろう。

 これらの総合雑誌も時代の変化に多大な影響を受け、さらに社会に情報が氾濫している時代において情報の取捨選択が容易になった。しかし、総合雑誌の社会に対する使命は、新聞・テレビ等のメデイアでは得られない情報を分析し解説を総体的にまとめあげ、知識階層に広げていくことである。同時に、総合雑誌には、専門家やアナリストではなく、「真の知識人」を育てる様に言論を通して幅広く読者を啓蒙していく役割があるのではないだろうか。