「ドメイン名を持ちませんか」

 

 

                                                                国際情報専攻 5期生  坊農 豊彦



 相手のメールアドレスの@から右の名称が、気になった事はありませんか。これは、ドメイン名というインターネット上での識別子であり、世界に1つしかない住所です。日本大学の場合は、「nihon-u.ac.jp」。大学は組織が大きいので更に階層分けされて、大学院総合社会情報研究科はサブドメインが付加され「gssc.nihon-u.ac.jp」になってます。このように相手のメールアドレスの@から右を見れば、どこの組織に属しているか推測は付きます。@から左は、その組織内のIDです。

 さて、このドメイン名、ご存知のように最近は電車やバスの企業広告で必ず表記されています。インターネットの世界では自己主張するアイテムになっています。我々が、このドメイン名を利用するには管理している機関に申請が必要です。日本ではJPNIC(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)が「.jp」を管理しています。登録は早い者勝ちです。ここで、いろんな弊害が発生しています。例えば東京のaaa社が先に「aaa.co.jp」というドメイン名を申請、取得した後、大阪のaaa社が「aaa.co.jp」の申請をしたくても 重複登録は出来ないので「aaa-ltd.co.jp」や国際ドメインの「aaa.com」として運用をしてます。中には予め、知名なドメイン名を取得して売買の道具に使ったり、知名企業が、商標権を絡め、所有をめぐってドメイン名紛争が起き訴訟問題にまで発展しています。

  私は10年以上、インターネットを利用しておりますが、使っていると、いずれユビキタス社会に備えて一家に1ドメインを取得するのも得策ではないかと考えました.。ここは、私もインターネット上で自己主張しようと決意し、自分のドメインを取ることにしました。個人取得なので「汎用ドメイン」に該当します。まずは「JPNIC」のデータベースで希望するドメイン名が既に登録しているか確認します(http://whois.nic.ad.jp/cgi-bin/whois_gw)。「bono.jp」を入力。内心、アイルランド系ロック歌手ファン関係者が既に取得してないか緊張しましたが、大丈夫。気をよくして、早急にJPNIC登録仲介業者サイトで手続きを完了。これで希望のドメイン名は、維持費を支払っている限り自分に権利が取得できます。

 次に欲が出てきました。権利だけ所有していても、つまらない。自前サーバを立ち上げて、実際に取得したドメイン名を活用する事にしました。早速、パソコンパーツ屋さんで部品を集め、超安価なサーバを組み立て、ライセンスフリーのOSであるLinuxをインストールしてメールサーバソフトを設定し、試行錯誤の結果、なんとか運用するまでに至りました。

 企業など大組織では、ドメイン名の権利をめぐって訴訟問題にまで発展していますが、私の場合、もっぱら自己満足している次第です。さて、私の個人メールが自前ドメイン名を付けている事に何人の知人が、気付いているかは疑問です。
以上