「事件は現場で起こってるんじゃない!!机の上で起こってるんだ!!」
国際情報専攻3期生 亀田満
1 はじめに平成15年2月12日、数日前に修士論文と論文要旨の正本を大学院事務課に配達記録で郵送し、本日、事務課より正本の送付確認のメールが届きました。今、私の片手には、缶ビール(正確には発泡酒)が握られています。こんな清々しい気持ちで、しかも、ビールを飲みながら貸与されたパソコンに向かっているのは、大学院に入ってから、初めてのことではないでしょうか。 私の場合には、修士論文の事に入る前に、まず、大学院を希望した理由に触れなければなりません。私が大学院に入ろうとしたきっかけは、私の仕事に関係をしています。たまたま仕事で新しい条例(私は地方自治体の公務員です)の策定に携わる機会を得ることができました。その策定作業の過程で、大学の先生とか弁護士などアカデミックな方々と意見を交わす機会を得ることができたのです。最初は、先生方の話を理解することすらできませんでした。このような状況が、自ら関係の本などを読むなど、学習を積んでいくと、不思議なことに、先生方の話しも理解できるようになっていったのです。この年(37歳です)になり、恥ずかしいのですが、「勉強って楽しいじゃん」と錯覚をしてしまったのです。何を隠しましょう、これまで私は「勉強」というものをしたことがなかったのです。みなさん「勉強」って何なのでしょう?この答えを見つけることが大学院に入ろうと思った私の本当の志望動機なのです。(入学試験に当たっては、当然、そんなことは志望理由には書かずに、自分としては、もっともらしいことを書いたつもりでしたが…。でも、担当教授は、こんな私の考えを見抜いていたようです。さすがです。) そんなことなら、高い月謝を払って、大学院に入らなくたってできるでしょう?と思う方もいらっしゃると思います。そのとおりです。でも、私は未熟です。何か箍になるものがないと、続きまぜん。これは確信があります。 こんな私なので、きっと境地に達しているみなさまにとっては、この先を読んでも、得るものはないと思います。あしからず。 2 修論提出までの大まかなタイムスケジュールさて、本題に入りましょう。私の場合、修論までの大まかなタイムスケジュールは次のようになりました。
※ それぞれみなさん、修論のスケジュールを考えると思いますが、100%予定どおりに進みません。遅れます。それも大幅に! 3 怒涛の2年生8月からの私の1日私も修論までのスケジュールを一応は考えましたが、ぜんぜん遅れました。2年の8月から怒涛の毎日となりました。修論作成一色の日々です。私の8月からの1日を紹介します。 8月からの私の1日
※ これを週5日はする。できないときは、週末に修論作成時間を時間換算でまとめてする。 この間の私の3か条 その1 暇があれば修論の参考図書を読むか、寝よう! その2 どんなに気が進まなくても、まずは貸与されたパソコンの前に座ろう!(しばらくはインターネットで遊んでも構わない) その3 深酒・パチンコは厳禁【家族に誓いを立てる】!ゴルフをされる方は、ここにもう一つ追加になるかも。 4 修論作成に当たって、恐縮ながら私からみなさんへのアドバイス· 入学してからの2年間は「あっ」という間です。本当に本当に早いです。 · 課題レポートは、1年の時に取れるだけ取ったほうが絶対に楽です。(5教科20単位取る) · 健康第一(1年の時に体力作りをしておくのも一考)を心がけましょう。【修論には、ここ一発のがんばりが必要です】 · 2年の8月からは修論一色の世界に突入します。やれることは1年生のときにしちゃいましょう! · 電話回線でインターネットをするより、ADSLは、はるかに早く便利です。ホームページを使って調べ物をするときには、威力を発揮します。 5 留年しても良いや!と思ったときは?· この夜空の向こうには、同じように今、がんばっている仲間がいることを思う。 · 限られたお金のなかから、学費を捻出してくれた家族のことを思う。 · けなげにがんばっている自分ってかっこいいと思う。 6 修論の正本を提出した後の私の実感私の指導教授も言っていた「修論作成は頭脳労働ではなく、肉体労働だ!」の意味が分かりました。 7 修論を提出し終わってみての感想· ゼミなどの仲間は、人生の宝です。(社会人になってからは、異業種・異年齢・異なる地域の人たちと知り合える機会はそうないと思います。私の場合、これまでの友達にはいなかった生徒会をしたことのある人とも知り合えました。) · 修論を提出したときの「やった」という充実感はかなりのものです。本当に達成感があります。マラソンの有森裕子選手のように「自分で自分を誉めてあげたい」と本当に思いました。※ Qちゃんのような「楽しく勉強(マラソン)させていただきました」とはとても言えませんが。 · 完成した修論は、自分の子どものようにかわいいものです。愛おしさを感じます。修論の正本を提出するときは、寂しささえ感じました。(自分の子を嫁にでも出すような気持ちなのでしょうか?) 8 大学院入学時の私の目標について「勉強」とは苦しいものでした。けれども達成したときの充実感や爽快感は、何ものにも変えがたいものでした。自分でやり遂げたという自信がつきました。 結局のところ「勉強」とは、その過程が重要なのであり、自己実現のための手段なのだというのが私の「勉強とは」の答えです。 9 おわりに私が指導教授より紹介された本を紹介します。お時間があれば読んでみてはいかがですか。山内志朗著『ぎりぎり合格への論文マニュアル』平凡社、2001年11月。 忘れていました。私の修論のテーマは「地方自治体における情報公開とプライバシー保護の調整について」です。研究の成果は、どうか聞かないでください。 それでは、みなさんがんばって! |
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