「『継続は力なり』・・・」

           
                               国際情報専攻3期生  末木国嗣

                 
 通信教育のMBAに挑戦してみようと考えていた矢先に新聞広告で目にとまった通信制大学院、年齢等を考慮すればMBAよりはここで修士を目指して研究してみようということで日本大学大学院総合社会情報研究科の国際情報専攻として入学させて頂くことができた。流行のインターネットを駆使しているという点も魅力のひとつであった。

 現在、私は医薬品メーカーに勤務しており、自分の仕事をベースに医薬品の製造という立場からみた全体最適化について問題提起し解決策を探っていこうと考えていた。しかしながら一年目からデータの収集でまずつまずくことになった。直ぐに集められそうで意外とデータが入手できない。成功事例ならたくさんあるが失敗の事例を開示しているところがほとんどなく入手が困難であることがわかった。論文自体の構想の練り直しが求められた。

 そうこうしているうちに一年が過ぎ、さあこれから本格的に文章を書こうという二年目に巡ってきた追加のプロジェクト的な仕事、サラリーマンゆえに仕事を拒否するわけにはいかない。時間が削られることになる。入学した当時は会社を辞めてでも修士論文と思っていたが、当大学院は社会人に対する高度な専門知識の提供と再教育を行うことを目的としているとあるので、やはり社会人として仕事を優先し、残された時間で論文を作成することに決めた。

 時間との厳しい戦いが始まった。論文もさることながら特講のレポートもあり、特に休日には集中して書籍を読破しポイントをおさえておくことが必要だった。またインターネットを利用して各企業のホームページからのデータの収集も有効な手段であった。社会人になって一番忙しい時間を迎えていたが、医薬品という産業をいろいろな角度から眺めることができた2年間であった。

 2002年から2003年にかけての年末年始は最後の追い込みで一日3〜4時間程度の睡眠しか取れなかったが、この歳でも集中してやれば結構出来るものだなと自己満足に浸っている。論文は当初の構想からはずいぶん様変わりしてしまったが、これからも時間の許すかぎり研究は続けていきたいと思っている。 『継続は力なり』・・・私の一番好きな言葉である。しかし間違わないで頂きたい。同じことを繰り返すという意味ではない。常に創造と変革を継続するということである。

 実は今までに通信教育というものにも何度か挑戦してきましたが、いつも途中で挫折していました。通信制で修了できたのは今回が初めてのことであり、そして修士という立派な肩書きまで頂くことができました。これも担当してくださった五十嵐教授をはじめ熱心な教授の皆様、そして五十嵐ゼミの同期の皆様に支えられてきた賜物と感謝しております。この場をお借りしてお礼を申しあげたいと思います。本当に有り難うございました