「ケア問題ネットワーク」結成の報告とさらなる参加への呼びかけ

                     
                                                      

                              人間科学専攻3期生 野明 厚夫

                 

「ケア問題ネットワーク」発起人(代表)

            人間科学専攻 2期生 山根 尚子
                      3期生 白鳥 孝子
                      3期生 吉澤 千登勢
                      3期生 野明 厚夫
                      4期生 田中 哲也
                      4期生 山田 順子
                      4期生 片岡 公博


 今日のわたしたちの社会は、広い意味での平和の問題、自然環境とヒトとの共生の問題及びいのち(生命)をめぐる問題などさまざまな喫緊の課題を抱えています。このような課題を読み解き、時代を切り拓くキーワードとして、「ケア」を考えてみたいということで、昨年6月の「電子マガジン第8号」で「ケア問題ネットワーク」の結成を呼びかけました。

 会の設立の趣旨、当面の企画案、会の基本的心得等、この記事の方針に従い、昨年10月5日(土)、発起人9名による会合において、「ケア問題ネットワーク」(以下「本会」といいます。)を結成、結成に当っての次のような具体的な方針を定め、その後会員を募りながら(現在約20有余名)、活動を開始しました。

(1)特に会則などは定めない。まずは、小規模グループとして出立し、地道な活動を開始する。活動の蓄積、体験の累積を踏まえ、その都度の反省や総括を通じて、漸次、会の理念を明らかにし、同時に運営の原則を確立していく。

(2)メンバーの集うところがサークルの場である。たった二人でも、会員が直接あるいは何らかの媒体を通じて議論を展開できる場であれば、それが本会の活動の場である。このことを「ネットワーク」構築の基本とする。

(3)活動の場は、人間の「健康」、「福祉」、「幸福」、「尊厳」等に関わる諸問題を、真剣に、根本から考える場とする。

考えていく「ケア」概念の実質内容として

(1) 医療、看護、介護、福祉
(2) 教育、保育
(3) 環境(広い意味で)
等を想定し、以上の領域に通じる諸問題も究明していくこととしています。

 その後、基礎資料の収集、情報の交換、本会顧問・佐々木教授(人間科学専攻)との基本事項の共同学習、「ケア」の根本問題に関する議論等を開始し、
また、10月19日(土)、都内NPO法人による市民公開講座「患者中心の医療・介護と倫理」に、一部本会会員が参加、12月7日(土)、新座市市民会館で開催された本大学院主催の公開講座「これからの福祉社会を考える」においては、「経営研究会」顧問・五十嵐雅郎教授(国際情報専攻)による「高齢者社会による介護保険の役割」と本会顧問・佐々木教授による「ケアリングとナーシングーー福祉・医療の原点をさぐるーー」の講演が実施されました。

 以上のような活動を行ってまいりましたが、平成15年度、本院5期生を迎えるにあたり、さらに本会のネットワークを広げていくため、修了生、在院生、専攻の枠を越えて広く会員を募ることといたしました。21世紀を切り拓いていくキーワードとしての「ケア問題」を、一緒に考えてみたいと思われる方は、是非ご連絡ください。この会は、まだ生まれたばかりです。皆さんの感じておられるケアの現場での様々な問題も吸収し、本会のあり方や活動等を皆さんと一緒に、熱く、楽しく真剣に、考えながら、これからの、わたしたちの社会の「ケア」概念を構築していきたいと思います。皆さんの参加をこころから期待いたしております。

連絡先

「ケア問題ネットワーク発起人」メール・アドレス
  3期生 白鳥 孝子(2001h30@gssc.nihon-u.ac.jp)
  3期生 野明 厚夫(2001h39@gssc.nihon-u.ac.jp)
  4期生 田中 哲也 (2002h25@gssc.nihon-u.ac.jp)

  
(文責 野明 厚夫)