自宅で参加し、仲間と語る!
―TV会議システムを利用した研究会を体験して―






国際情報専攻2期生・修了 村上恒夫

TVカメラからの著者

子供のころ、少年雑誌に掲載されていた絵物語が好きだった。特にSF物が大好きで胸をわくわくさせて読んでいた。動く歩道、空を走る車、ロボット、21世紀の世界は夢のような世界だった。SF物語に登場するコミニケーション手段はTV電話だった。そして今、我々はその手段を手にしていた。

遠くに居ながらにして、相手の顔を見ながら話ができる。この手段を活用したのが我々の大学院のTV会議システムだ。チャットや掲示板の書き込みに比べると、非常に温かみと人間臭さが体感できる。今回9月と11月の2回にわたり、このシステムを利用し研究会の活動の場として試してみた。

9月7日実地 「時事問題を語る会 部室でグータラ会議」

参加者は、北は北海道、南は中国の上海までTV画面に相手の顔が見えて、遠方に居るのにとても近しく感じられた。会合場所に集合することなく、大学院の仲間と話ができる。本当に感激した。人間のコミュニケーションは複雑で、文章だけだと思わぬ誤解を生むことが多い。しかし、TV会議だと相手の顔の表情や言葉の抑揚などで微妙なニュアンスがわかり、誤解が生まれにくい。

会議内容そのものは「部室でグータラ会議」の趣旨をまっとうし、好き放題な論争が飛び出て楽しいものになった。機械の操作など、慣れるのに少し時間がかかったが得るものが大きいので些細な問題だろう。

11月9日実地 「IT研究会 情報の限界 −情報飢餓から情報過多へ−」

IT研究会の橋本さんの真面目な性格を表すような、真面目な討論会だった。今回も多くの参加者を得た。北は青森、南は上海、本当にそんなに離れているのだろうか?

「月の着陸はNASAの陰謀だ!(アポロによる月着陸は映画のセットを使用し、実際には月に行っていない)」のように「TV会議も大学院の陰謀?」と思うほどだ。まるで目の前に今、仲間がいるような錯覚に陥る。

会議も意見が百連発!やはり相手の顔が見えるので、話がしやすい。少々の暴言(?)もOKかも知れない。仲間意識が生まれる。そして、次回は手を握り、杯を酌み交わし、肩を組んで語り明かしたい気持ちがコンコンとこみ上げて来る。

来年、2003年は鉄腕アトムが誕生する年だ。昔読んだ2003年の世界は素晴らしい夢のような世界だ。鉄腕アトムの世界を垣間見、体感し、仲間と語り合えるシステムが存在する。そしてそれは、我が大学院の大きな特徴でもある。このシステムを使い一人でも多くの未だ見ぬ仲間と語り合いたい。