「修士論文終了までの道のり」



人間科学
専攻
矢澤香代子


 修士論文終了まで大変な道のりでした。

 何度も、後1年延ばそうとの思いに駆られ、諦めようとする気持ちとなんとかまとめようとする気持ちが揺れ動いていました。もう1年延ばしてゆっくりじっくり、修士論文に取り組みたいと何度も思いました。

 その理由は、修士論文以外の科目のレポートがなかなか進まず、修士論文のためのゼミの準備とレポートの作成と、どちらを優先させるかその時々によって苦痛な選択だったことです。その上、仕事にも追われ、仕事はできるだけ残業してでも職場で終了させ、家事は手を抜くしかない状態だったからです。

 では、これから奮闘する人のために、多少でも役に立つことがあればと、アドバイスをしたいと思います。

 1、「延ばしても果たしてよい成果が上がるかは分からない」

 これは私が1年延ばして修士論文に取り組みたいとふと漏らしたとき、担当のゼミの先生がおっしゃった言葉でした。そう言われてみると、私の場合、そう当てはまると思ったのです。

 2、終了までの計画を立てておく。

 終了締め切り日を確認して、日付を逆算させていき、1ヶ月前にはほぼ終了となれるように日程を決めていきます。そうすると進めるペースの目安が分かってきます。

 3、修士論文の形態を作っておく。

 目次、本文の章立て、結論、引用参考文献などの形態を作っておき、できるところから書き始め、埋めていきます。

 4、修士論文、提出上の形式にきちんと合わせた状態にしておく。

 表紙や目次、書式設定、ページ設定など決められている形式にきちんとしておかないと最後になかなかうまくいかず焦ったりします。私は目次を抜かすページ設定ができず、また、どういうわけか本文途中の2ページがページの表示がされないというアクシデントに3日間悪戦苦闘してしまいました。

 5、修士論文の保存は、その都度本体と、フロッピーに保存しておく。

私はフロッピーが開かなくなってしまうという出来事が2回起きました。

 

 このように書いている私は、ゼミの前になっては、修士論文の方に力を注ぎ、ゼミが終わると少し休み、レポートの締め切りが事務課から知らされると、あわててレポートに取り組むという波のある取り組みをしていました。決して模範的なことはありませんことをお断りしておきます。

 しかし、今、レポートから解放され、修士論文の正本を提出してしまうと、日曜日がこんなにのんびりできることを久しぶりに感じています。手を抜いていた家事も掃除できなかったところに少しずつ手をかけ、食事も手づくりの品が増えてきました。家族や友人と出かける予定を考えられるようになり、仕事にはゆとりができてきました。

 修士論文を締め切りの関係上、不十分なまま打ち切りにして終了としてしまったので、提出した後、満足感や、達成感など感じられずにいました。しかし、1ヶ月たってやっと2年間大変だったけれど、やっと課題を終了させ、やり終えたのだという、やり終えたことへの達成感が出てきました。

これからの皆様、ご健闘をお祈りいたします。