国際情報専攻 山本哲司

中国にとって望ましき米国

「対等な関係を」

中国は、米国との交流を深めることは、中国に利益をもたらし、発展に寄与すると考えている。米国との良好な関係を維持することは、中国の外交政策の中にあって最重要課題の一つである。

しかし、米国は中華人民共和国建国以来、何度も内政干渉を行ってきた。最近の中国に対するいわゆる「人権問題」や「台湾問題」などある。このようはことが繰り返されるのは、米国は中国を対等のパートナーと考えていないことに起因する。

米国の価値観は米国内のみで有効であって、中国にそれを適用させるべきではない。また、その逆も真であり、中国は米国に対し内政干渉を決して行わない。

米国は、中国を対等なパートナーであると認め、外交を行うべきである。そこから新しい米中関係が生まれ、世界の安定に寄与することが可能になる。


米国にとって望ましき中国

「中国は世界秩序の維持に協力を」

 ソ連崩壊以来、中国は世界最大の共産党政権の国となった。米国にとって中国は、政治および外交面で対立することが多く、将来かつてのソ連のような、仮想敵国となる可能性もある。その反面、中国は十億以上の人口を擁する「最後の大市場」として、世界経済発展に大きな可能性を秘めている。

 米国にとって、中国が成長発展することは望ましい。とは言え、軍事大国になるのは世界の軍事バランスを崩す恐れがあり、また中国国内の不安定化を誘発する可能性もある。

 米国は中国のある程度の経済成長は歓迎する。そのための資本協力も積極的に行いたい。また、政治的安定も経済協力の必要条件となる。しかし、中国が「富国強兵」を目指す政策を進めるのは、米国とアジア地域の安全保障上、好ましくない。

 中国が現在の世界秩序を尊重すれば、世界は安定し、中国は世界各国からの賞賛をうけるだろう。