国際情報専攻 三上季彦

中国にとって望ましき米国

「アメリカはヘッジ・フアンドを規制せよ。」

アメリカは,資本主義経済大国であり,世界に冠たる地位を確保している。また,アメリカは,国際金融市場においても中心的な役割を果たして世界経済を牽引し,アメリカの繁栄をもたらしてきた。

しかし,アメリカのトップは頑なに「資本は自由の方が良い。」と主張し続けてきて市場経済のなすがままに放任してきた。アメリカの投資家並びに機関投資家は資金の自制心もなく,市場の奔放な動きにまかせてきた。そのため資金は国境を越えて,世界中を「高いリターンを求めて」駆け巡ってきた。

その結果が九八年のタイに始まる東アジアの通貨危機である。金融制度の成熟していない国々は,国家の存亡の危機にまで達した。香港を含む中国もしかりで危機の状態であった。このような短期決戦の機関投資家の資金もアメリカの銀行からの貸し付けによるもので何らかの規制をして欲しい。

東アジアの諸国は国家の資産が吸上げられてしまった。このような投機は二度となきよう。


米国にとって望ましき中国

「中国は隣国への軍事的脅威を払拭せよ」

中国は今秋WTOへの加盟,2008年のオリンピック開催と矢継早に国際社会の一員として桧舞台へ舞い出ることになり,誠に喜ばしい事である。特にWTO加盟は一定の国際ルールに従って中国市場経済が国際的に開放され,アメリカにとっても,他の自由主義諸国にとっても,歓迎すべきことである。

しかし,中国の軍事力の強化は,隣国並びに 自由主義諸国にとっては,脅威を与えるものの何ものでもない。中国国内では,チベットや四川省等において,軍事力を背景に望ましからぬ中国国民,特に僧侶や知識階級を捕縛して辺境の地へ移動させていると聞いている。 東アジア随一の軍事力を背景に台湾海峡や南沙諸島において,殊更に緊張を高めている。

すでに核並びにミサイル保有国であり戦争抑止効果は充分に達成しているのであり,膨大な軍事費の出費の一部を経済格差のある内陸部の経済発展の投入に努めれば,どれだけ貧富の格差が解消出来る事かはかり知れない。