国際情報専攻 小濱綾子

中国にとって望ましき米国

「非覇権主義の大国」

世界の最強国であることを自他ともに認め るアメリカは,それにふさわしい役割を果た して当然であるが,圧力をかけて自国の主 張を通してはならない。

中国は,経済の改革・開放政策が軌道に のりかかったときである。アメリカからの資 本投資,企業進出を増やすとともに,中国 製品の輸入拡大を図ってほしい。

中国は,以前から「平和5原則」を主張し, 実践している。チベット,台湾は国内政治の 問題であり,それに口出しすることは内政干 渉に当たる。天安門事件や気功集団の問題 も同じである。したがって台湾との接触は北 京政府を通して行うべきである。

アジアの秩序は,最大国の中国を中心に アジアの国々によってなされるべきである。 アメリカ軍が日本や韓国から撤退すれば, 中国は軍事費を国民生活向上のために使 うことができるのである。


米国にとって望ましき中国

「政治も改革・開放」

アメリカ人が中国に対して一番に望むこと は,人権問題の改善である。チベット,台湾 の問題から,1989年の天安門事件,最近の 気功集団弾圧など国内問題といってすます ことはできない。国際社会は国家権力による 人権の侵害,その最たる人命の抹殺などは 決して許しはしない。

経済の改革・開放政策はめざましい成果を あげ,毎年の経済成長率は世界の注目の的 である。反面,貧富の差が拡大している。一 方,共産党一党支配による政治が長年続き 官僚が腐敗したと感じている国民も多い。

また,テレビ,ITの普及によって世界中の情 報に接することができるようになった。このま まいくと近い将来に「天安門事件」のようなこ とが起きる確率が高い。政治面でも徐々に 改革・開放を進めることが必要である。

政治が国民に開かれ,経済が国際社会に 開かれるとき,武力による問題解決は不要 である。軍縮について協議できる国に!