国際情報専攻 田中 松夫

日本語の現状と将来

「日本語の現状と将来」

「正しい日本語は、滅亡の危機に瀕し未来はない。」言語学者や文筆家の意見を新聞や雑誌のコラムで見かける。それは本当であろうか。ら抜き言葉、敬語の誤り、意味不明な女学生言葉、外来語或いは和製英語の氾濫など、聞くに堪えない状況ばかり拡大化される。

言葉を生業とする高学歴アナウンサーさえ、まともに原稿を読めず、誤った言葉遣いをする。誤りを恥ともせず番組化する、呆れた放送局まである始末。学者先生の嘆きも解らぬではない。しかし、日本語は奈良平安の昔から変質することなく続いているのか、否、時代とともに変わっている。江戸時代までの候は、明治維新後、薩長土肥出身者の方言が混じり合い「であります」の軍隊調となった。語尾上げの女学生言葉は、北関東の方言そのものだ。時代とともに言葉は変わる。しかし、雅を理解する心は洋の東西や時代を問わず存在する。美しい日本語に誇りを持ち伝える信念があれば、日本語は滅びない。