国際情報専攻 武田 里子
日本・日本人のここが変わった
「日本語の乱れ、憂えることなし」
この数年、若者たちのことばの乱れから日本語の将来を危惧する記事を時折目にする。また、漢字が書けなくなっているのはワープロの普及に原因があるといった指摘から、文学賞は「本人自筆」に限るという回顧主義的な主張も見られる。
しかし、私はこれらの日本語の現状を憂える主張には懐疑的である。若者たちのことばの乱れは一過性で、社会人となれば、多くは社会や組織の中で適切な言葉づかいを身につけていくだろう。また、話しことばは乱れがあるものの、彼等の多くは電子メールを使い、ワープロを使って一昔前の世代に比べると日常的に文章を大量に生産している。
書くことは、どんなに些細な文章でも立ち止まって考える時をもつことだ。ことばは時代と共に変わっていいし、変わるべきだ。文明の利器を使いこなす情報化社会に適応した新しい世代が新しい日本語のあり方を創造していくだろう。
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