国際情報専攻 大嶋 一慶

日本・日本人のここが変わった

「企業から解き放たれた個人」

私達の生活、家計は、多少差はあっても企業との関連、属することにより収入を得ることにより形成されているこということができる。私達の生活と密接に関連する企業に、この25年の間に何が起こったのであろうか。

‘73年のオイルショックによる日本経済への大打撃、この影響は国民に不安を与えたが、翌年からの着実な景気回復が見られ、先行きを考えさせる時間は十分に与えなかったと考える。’80年代から起きたバブル景気後の崩壊は、これに比べ10年近くも続いている。

この10年の間に企業では、設備縮小によるリストラが進んだ。それと同時にIT技術の登場により仕事の専門化を生んだ。この2つの影響により年功序列、終身雇用制は崩壊した。個人は、10年という考察の時間を経ることにより企業からの従属を解き、実力主義、個人主義へと変化したのである。彼らは、年金問題等も含め政治不信にもなった。

この傾向は進み、今後は、自我の発達、積極的な自己投資へと形を変えて個人主義をさらに進展させるだろう。